第10回修正死因统计分类ICD－10と.docVIP

第１０回修正死因統計分類（ＩＣＤ－１０）と第９回修正死因統計分類（ＩＣＤ－９）の比較 厚生省大臣官房統計情報部で行っている人口動態調査は、各市区町村に届け出られた出生届、死亡届、死産届、婚姻届及び離婚届とその添付資料である出生証明書、死亡診断書(死体検案書)及び死産証書(死胎検案書)から人口動態調査票を作成し、集計、公表している。 　死亡統計は、人口動態調査死亡票に基づき死亡者の性、年齢、配偶関係、死亡の場所等のほか、死亡原因についても集計し公表している。 　死亡原因は、ＷＨＯが勧告した「国際疾病分類（ＩＣＤ）」に基づき分類しているが、このＩＣＤは、死因分類の国際的統一を図るため1900年に初めて作成され、その後は、医学の進展に伴いおよそ10年ごとに改訂が行われている。 　人口動態統計では、ＷＨＯの勧告を受けて平成７年１月から第10回修正国際疾病、傷害および死因統計分類（第10回修正死因統計分類：ＩＣＤ－１０）を適用することとなった。　（併せて、死亡診断書の様式を改正した。） 　ＩＣＤ－１０（新）は、ＩＣＤ－９（旧）に比べると分類コード、分類項目、分類方法等の大幅な変更と原死因選択ルールが明確化されたことにより、新旧比較すると死因統計に変化が生じた。 　この変化をみるため、平成６年死亡票に、ＩＣＤ－１０による原死因コードを付加し、新旧両分類について比較したものが、次の表である。 　第１表　第10回死因簡単分類と第９回簡単分類との比較表 　　　　　抽出の客体：平成６年１?４?７?１０月の約２分の１　　　　 　　　　　抽出客体数：１４７，９６２（平成６年全死亡数の１６．９％） 　　　　　分　類　表：第１０回死因簡単分類　１３０項目　　　　　　　 　　　　　　　　　　　第　９回簡単分類　　　１１７項目　　　　　　　 第２表　第10回乳児死因簡単分類と第９回乳児簡単分類との比較表 　　　　抽出の客体：平成６年１?４?７?１０月の乳児死亡の全数 　　　　抽出客体数：１，７３８（平成６年乳児死亡数の３３．０％） 　　分類表：第１０回乳児死因簡単分類　５６項目 　　　　　　第　９回乳児簡単分類　　　５５項目　　　　 １　記号の説明 － 　　　　計数のない場合 ... 　　　　計数不明の場合 第９回死亡数欄及び新旧比欄の赤色イタリック書体の数字 該当するＩＣＤ－９簡単分類?乳児簡単分類が特定できないためＩＣＤ－１０分類に対応すると考えられるＩＣＤ－９の３桁基本分類による数値を計上した場合 （２の「ＩＣＤ－１０とＩＣＤ－９の主な変更点」を参照） 　 ２　ＩＣＤ－１０とＩＣＤ－９の主な変更点 ＩＣＤ－１０とＩＣＤ－９の主な変更を分類の変更と原死因選択ルールの変更とに区分してみると下表のとおりである。 ＩＣＤ－１０とＩＣＤ－９の主な変更点 死因簡単分類（ＩＣＤ-10） 主　な　変　更　点 コード 死因簡単分類項目名 分類の変更 原死因選択ルール等の変更 01000 感染症及び寄生虫症 ?珪肺結核、結核を伴う塵肺が呼吸器系の疾患へ 悪性新生物との組合せで、感染症が原死因となる事例の減少 02100 悪性新生物 　 感染症、肺炎、肝硬変との組合せで悪性新生物が原死因となる事例の増加 03000 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 ?不応性貧血が新生物へ 04000 内分泌，栄養及び代謝疾患 ?骨髄異形成症候群が新生物へ?免疫疾患が血液…の章へ 04100 糖尿病 腎不全との組合せで糖尿病が原死因となる事例の増加 09000 循環器系の疾患 ?結節性多発性動脈炎が筋骨格系の疾患へ 09200 心疾患（高血圧症を除く） ?心内膜炎のリウマチ性か否かの分類方法の変更?虚血性心疾患の急性?慢性の期間の変更（急性???８週から４週へ） 死亡診断書改正の影響による「心不全」の減少 09300 脳血管疾患 肺炎、気管支肺炎との組合せで脳血管疾患が原死因となる事例の増加 10000 呼吸器系の疾患 ?胸膜炎が症状，徴候…の章へ 悪性新生物、脳血管疾患との組合せで肺炎、気管支肺炎が原死因となる事例の減少 11000 消化器系の疾患 肝癌との組合せで肝硬変が原死因となる事例の減少 17000 先天奇形，変形及び染色体異常 ?胎児循環遺残が周産期の章へ?破裂を伴う脳動静脈奇形が脳血管疾患へ 18000 症状，徴候及び異常臨床所見?異常検査所見で他に分類されないもの ?呼吸不全が呼吸器系の疾患へ?ＩＣＤ－９の「89その他」の項がＩＣＤ－１０では各章の「その他」の項へ ３ 　第１表の見方及びＩＣＤ－１０とＩＣＤ－９の変化の説明 ＩＣＤ－１０死因簡単分類コード「０１０００　感染症及び寄生虫症」をみると第１０回は２，４０９件、第９回は２，５７９