研究课题终了时评似表-国土地理院.pdf

資料２－１ 研究課題終了時評価表 １．研究課題名：地殻変動監視能力向上のための電子基準点誤差分析の高度化に関する研究 ２．研究期間：平成２４年４月 ～ 平成２７年３月 （３年間） ３．予算：特別研究経費 23,202千円 （３年間の総額） ４．成果の概要 （１）地面反射マルチパスの定量的評価手法の確立 GPS受信機SNRデータに含まれる振動成分を抽出し、そこから地面反射マルチパスによる搬送 波位相誤差を計算する手法を開発した。また、計算された搬送波位相誤差を、アンテナ位相特性 モデルに組み込むことで、汎用的なGNSS解析ソフトウェアを用いて地面反射マルチパスによる座 標誤差を定量的に評価する手法を開発した。さらに、GPS受信機SNRが取得されるようになった2 008年以降、全電子基準点において地面反射マルチパスによる座標誤差を計算し、地面反射マルチ パスに関する電子基準点の品質情報としてとりまとめた（予定）。地面反射マルチパスによる座 標誤差は、（２）の電子基準点誤差分析システムの入力データの一つとして、電子基準点座標時 系列に含まれる誤差の判別のため活用される（予定）。 （２）電子基準点誤差分析システムの構築 先行研究において評価した電子基準点座標時系列誤差（大気擾乱・大気荷重・海洋荷重・陸水 荷重）および（１）の地面反射マルチパスによる座標誤差に加え、電子基準点座標時系列誤差の 判別に有効な入力情報を検討した。電子基準点に設置されている傾斜計記録、電子基準点のキネ マティックGPS座標時系列、GPS受信機SNRの日平均値時系列の有効性について検討した結果、い ずれも電子基準点の品質の判断や、誤差源の特定に関して有効な情報であることを明らかにした。 以上を踏まえ、地殻変動監視において通常とは異なるシグナルが検出された際、今後推移を見 守るべき変動か、あるいは誤差かの判断を支援する電子基準点誤差分析システムを構築した。電 子基準点誤差分析システムは、GEONETの定常解析で計算される電子基準点の座標時系列に対し、 上述の時系列に加え、比較用の別ソフトウェアによる座標時系列なども入力とし、両者を比較し たり、スペクトル計算や主成分・独立成分分析などの分析を加えたりすることで、電子基準点の 座標時系列の誤差の有無を評価可能とするシステムである。電子基準点誤差分析システムは、実 際の地殻変動監視業務において通常とは異なるシグナルが検知されたときに、監視に当たってい る職員が手軽に操作できるよう、GUI上で直感的に操作できるように設計されている。 ５．当初目標の達成度 （１）当初計画における目標 本研究では、中長期的な地殻変動の監視において通常とは異なるシグナルが検出された際、今 後推移を見守るべき変動かどうかの判断を下すための判断材料を提供するため、地面反射マルチ パス誤差を定量的に評価する手法を開発するとともに、先行研究で開発したGPS時系列誤差推定 手法と統合し、全国の電子基準点の観測データの誤差特性を簡便に分析できるシステムを構築す ることを目標とした。 1 （２）最終達成度 GPS受信機SNRデータから汎用的なGNSS解析ソフトウェアを用いて地面反射マルチパスによ る座標誤差を定量的に評価する手法を開発し、GPS受信機SNRが取得されるようになった2008年 以降、全電子基準点において地面反射マルチパスによる座標誤差を計算し、地面反射マルチパス に関する電子基準点の品質情報としてとりまとめた。また、GEONETの定常解析で計算される電 子基準点の座標時系列に対し、前述の地面反射マルチパスによる座標誤差に加え、先行研究によ り明らかにされた座標時系列誤差や、比較用の別ソフトウェアによる座標時系列なども入力とし、 両者を比較したり、スペクトル計算や主成分・独立成分分析などの分析を加えたりすることで、 GEONET定常解析で計算される電子基準点の座標時系列の誤差の有無を評価できる電子基準点 誤差分析システムを構築した。 電子基準点誤差分析システムは、中長期的な地殻変動の監視において通常とは異なるシグナル が検出された際、監視に当た