玉那覇,秀雄;平良,久子;金城,栄;岛袋,节子;上田,朝高;琉球.PDFVIP

[原著]時代に即応した簡便な血沈台の改良 : 玉那覇式血沈 Title 台について Author(s) 松井, 克明 Citation Issue Date1981 URL Rights琉球医学会 琉大保医誌4(2) : 155-164, 1981. 時代に即応した簡便な血沈台の改良 -玉那覇式血沈台について- 琉球大学医学部附属病院検査部 (部長:外聞政哲教授) 玉那覇秀雄　　平良久子　　金城　栄 ・・島袋節子　　上田朝高　　松井克明 は　じ　め　に ク板,木ネジ,釘,プラスチック用接着剤,逮 明ニスなどである. 1918年スウェーデンのFahraeus　の創案によ2　各材料の寸法 る赤血球沈降速度の測定は,ルチンの臨床検査 1)台座;台座にするために長さ32cm,奥行 の一つとして広く実施されている.そして,近 8cm,高さ2.6cmのラワン材を用意する.図1 年ディスポーザブルの注射器が普及し,それに に示すように,台座の後部端から4.9cm　前 加えて急速な勢いで採血法も真空様式に移行し 部端から3.1cm,左端あるいは右端から3.25 てきた.これを機に,これら両者を機能的に組 cmの部を中心とする直径1.5cmの円筒形の穴 み合わせてよりスムーズな検査作業形態を目差 を貫通させる.それぞれの穴と穴の間隔を して,従来から広く使用されていた血沈台に若 1.5cmにすると,等間隔に合計10個の穴が開け 干の改良を加え,実用に供してより既に3年が られる.したがって,ある穴の中心点から隣 経過した.この間に,当沖縄県では琉球大学医 の穴の中心点までは3cm牡れることになる. 学部附属病院をはじめ,県立那覇病院および那 次に,図2に示すように安定性を良くするた 覇市立病院でも使用されており,多くの利点があ め台座の後部下面を長軸に沿って,奥行3.5 ると思われるので,その詳細について報告する. cm,高さ1.4cmの大きさで切り離し,さらに 下面前方に向って奥行3cm,高さ0.3cmの大 改良血沈台の材料および寸法 きさで切り取る.そして,台座の後部左右両 端を巾1.3cm,奥行2.4cmの大ききで,図1 1　材料 に示すように切り落す. 改良血沈台の作製のために必要な材料は,ラ 2)支柱;台座の左右両端に取り付ける支柱 ワン材(他種の木材でもよい),白色プラスチッ 13mm 図1台座上面(%縮尺)　　　H 156 玉那覇秀雄　ほか さ29cmのラワン材を2本準備する. 図3　ハサミ(外縮尺) 3)横木;後述する血沈用ピペットを固定す る-サミを取り付ける横木にするための長さ 29.4cm,巾4cm,厚さ1.5cmのラワン材を1 本用意する. 図2　台座側面(%縮尺) 匡　　80mm　→ ト30mK　35a皿1 4)台座底板;台座の穴を開けた部の下面に 接着して覆うための底板として,長さ32cm, 奥行3cm,厚さ0.3cmのプラスチック材を準 備ira 5)固定板;台