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238 m~ 確率とその基本性質 率 さいころを投げるとき， 1の目が出るかどうかを前もって知ることはできない。また，乗 用車が事故を起こした場合，シートベルトを着用している方が生命をとりとめる率が高いと いわれるが，特定の事故に着目したとき，シートベルトの効果は絶対とはいえない。 このように，われわれの周囲には，結果が偶然に支配される自然現象・社会現象が多い。 しかし，このような現象についても，実験や観察を数多く行なえば， 起こり方に規則性があ ったり，起こりやすさを数値で表したりすることができたりする。このようなとき役立つの が確率の考えである。 確率の意昧 日試行と事象 さいころを投げるときのように，同じ条件のもと (CHECKMEMO) でくり返すことができて， 結果が偶然に支配される実験や観察を 砂試行=trial(英) 試行といい，試行の結果として起こるできごとを事象という。 である。 仁HJ さいころを投げる試行では，“1の目が出る“偶数の目が出る 事象=event(英) などは，この試行にともなう事象である。 である。 また，甲，乙の2人がじゃんけんをするという試行では， “甲が勝つ..“引き分けになる はいずれもこの試行にともなう事象である。 さらに， “勝負がつくまでじゃんけんをつづける というのも1つの試行である。そうして，たとえば 3回目に勝負がつく.. 3回目に申が勝つ.. 3回目に申がパー “ を出して勝つ などは，この試行にともなう事象である。 困確率の意昧 確率とは，試行において着目する事象の起こりや すさを数で表現 したものである。 すなわち，ある事象A の確率がρ(ただし O~玉ρ 壬1) であるとは， 試行を何回も行ったとき.Aが起こると期待される回数の割合がp であることを意味する。 i!2.確率とその基本性質 239 したがって， 惨確率を表すのに， N=試行の回数， α=Aの起こる回数 戸，Pが用いられる ことが多い。 とおくとき，Nを十分大きくすると，￡は ρに近づく。 確率 =probability(英) 事象Aの確率を，記号P(A)で表すことにする。 による。 砂統計的確率というの 回統計的確率 すでに行われた実験や観察の結果にもとづいて推 は，確率の根拠を経 測された確率の値を，統計的確率ということがある。 験に求めているとい すなわち，多数回の試行の結果の統計から経験的に求められた確率 う意味である。 の{直のことである。 回同様な確か5