JPEG2000 に基づくプライバシーに配慮した人物モニタリングシステム.pdfVIP

画像電子学会 画電研究会予稿 The Institute of Image Electronics IIEEJ TECHNICAL REPORT Engineers of Japan JPEG2000 に基づくプライバシーに配慮した人物モニタリングシステム 鈴木貴之 岩橋政宏 長岡技術科学大学 工学部 電気系 〒940-2188 新潟県長岡市上富岡町 1603-1 E-mail: {tsuzuki@tech,iwahashi@vos}.nagaokaut.ac.jp あらまし 本報告では、通常は超低ビットレートのデータ通信で「アウェアネス」を表示し、必要時には追 加情報をも送信することで「映像」を表示できる新しいタイプの映像通信システムを提案する。 「アウェアネス」は 人の存在や動きを意味し、これだけでは人物の詳細は特定できず「プライバシー」は保護される。技術的には、 JPEG2000 の要素であるウェーブレット変換とビットプレーン分解を活用して人物領域を、(a) アウェアネス情報を 含む基本階層（低帯域あるいは高帯域の上位ビットプレーン）と、(b) 追加情報を含む拡張階層（上記以外の帯域 と下位ビットプレーン）に分ける。アウェアネスを含む基本階層には、(1) 人物領域のみ、(2)上位ビットプレーン のみ、(3) 優先された一部の帯域のみが含まれるため、データ量は極小であり超低ビットレートでの通信が可能と なる。通常の映像が必要な場合には、更に拡張階層を送受信すればよい。従来の階層符号化では、(3)の優先度とし て分散値が用いられるが、これはSNR の意味で最適な段階的階層表示を行うものである。これに対して提案法では、 優先度として「アウェアネス」といった機能を採用する。すなわち、機能的な階層符号化のアウェアネス通信への 応用を提唱するものである。 キーワード JPEG2000 ，画像圧縮，画像認識，プライバシー、アウェアネス Privacy Conscious Human Monitoring System based on JPEG 2000 Takayuki Suzuki and Masahiro Iwahashi Department of Electrical Engineering, Nagaoka University of Technology, 1603-1 Kamitomioka, Nagaoka, Niigata, 940-2135 E-mail: {tsuzuki@tech,iwahashi@vos}.nagaokaut.ac.jp Abstract This report proposes a new video communication system which transmits “awareness” at very low bit rate in usual, and displays normal “video” sending additional information on demand. The “awareness” means information without “privacy” related details and it expresses “existence” or “motion”, e.g. The proposed system decomposes a person’s region into (a) basic layer which contains awareness and (b) enhancing layer which contains other