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超塑性工学研究センターの概要 茨城大学工学部 技術部 佐久間隆昭 1.はじめに Strain rate Nominal -1 strain % Un-deformed 超塑性工学研究センターは平成 12年4 月に時限 ［ｓ ］ 25ｍｍ 10 年の工学部附属の研究施設 （文部省（現文科省） 8.00 ×10-3 － 省令施設）として誕生した。 （本学が平成16 年 4 6.67 ×10-3 170 月より国立大学法人になってからは、時限の枠が 3.33 ×10-3 179 なくなっている。）超塑性工学研究センターは、環 1.67 ×10-4 243 境問題や高齢化社会に関する諸問題を材料および 8.33 ×10-4 361 その成型加工技術等の面から調べ、研究成果を社 3.33 ×10-4 448 Un-fracturing 会に還元すること、さらに新分野を担う研究者・ 1.67 ×10-4 378 Un-fracturing 技術者の養成を目指している。また、本センター 図 1 1723K でひずみ速度を変化させて は超塑性に関する日本で唯一の研究施設であり、 引張変形した 3Y-TZP 世界でもロシアに金属超塑性問題研究所があるだ 写真を示す。ひずみ速度 8.00 ×10-3s-1 ではほとん けという独自性を主張しやすい環境にある。 ど変形せずに破断したのに対し、ひずみ速度3.33 表 1 に本センターの組織を示す。また、本セン ×10-4s-1 では 448％変形しても破断していないこ ターの平成 12～19 年度の運営実績状況を表 2 に とが分かると思う。通常もろいはずのセラミック 示す。国立大学法人化後、大学として中期目標を スが、このような巨大な伸びを示すことは、工業 設定しているが、ほぼ目標を達成できている。当 応用上とても有用で、興味深い現象である。この センターの活動については、設立 6 年目の平成 18 技術を応用すれば、材料特性は優れているが、難 年 1 月に、4 人の専門家を評価委員としてお迎え 加工材のため応用が進まない材料も容易に加工で し、外部点検評価も行い、高い評価も得ている。 きる可能性がある。 （この結果については、超塑性工学研究センター あまり一般にはあまり知られていないが、超塑 外部点検評価報告書を H18.2 に発行） 性加工された製品は身近にも最近増えてきている。 また、近年超塑性に関する JIS 規格 （表3 参照） 図 2 に超塑性成型品の一例を示す。また㈱スカイ の制定も多数行われ、今後 ISO 化される予定であ アルミでは超塑性加工が可能な処理をしたアルミ るが、この規格化にも当センターは協力している。 合金（A5083）をアルビーノという製品名で販売