無人化システムにおける運用の考察.PDFVIP

　第号， 無人化システムにおける運用の考察 大　槻　眞　裕 要　約　日本ユニシスの次世代 iDC として構築されたサービス提供基盤である MiF（Modeled iDC Farm）は，統合化・仮想化・自動化をコンセプトとしており，自動化環境で可能とな った運用の遠隔操作により，データセンタの無人化を推進している． 　　 このような環境下でのシステム基盤運用を効率的に実行していくための運用機能と体制に ついては，ITIL v3 の概念をベースに設計を行った．統合化されたサービス提供基盤から多 角的なサービスを実現する中，より複雑化する運用サービスをいくつかのカプセル化した管 理プロセスで単純化し，さらに徹底した自動化による運用操作の自動実行により，少人数で ミスの少ない効率的な運用サービスが実現可能となった． 　Nihon Unisys ICT service platform, MiF (Modeled iDC Farm) has been built as the next-genera- tion iDC infrastructure. This infrastructure promotes the unattended service-provisioning operations “ ” “ ” “ ” through the automated environment under the concept of Integration , Virtualization and Automation . 　　The administrative functions and organizations to perform the efficient systems infrastructure operation under such environment were designed based on ITIL v3 concept. While providing the diversified opera- tional services from the integrated service infrastructure, the complicated operational services were simplified into some major capsulated management processes, and the fully automated operations enabled the efficient operational services with a few of operational personnel and less faulty operation. 　は　じ　め　に 　ICT 資産とその運用保守に対するアウトソーシングの流れが大きくなる中，データセンタ 事業における運用保守へのニーズが高まりつつある．一般的な ICT システムの稼働監視は当 然として，リモートハンドサービスに代表されるような各種運用の代行サービスが求められて いる．顧客からの要請に基づきサーバの停止・再起動や電源オン・オフを実行する，定期的に バックアップを取る，あるいは各種機器の LED 状態を確認する，といった作業代行である． これらは事前に顧客との間でサービス内容と手順について取り決めを行い，顧客からの要請や スケジュール管理に基づき，データセンタオペレータが手順に沿って逐次実行する．顧客がデ ータセンタに赴く必要がなく，ICT 資産の効率的な運用が可能となる．しかしながら，多数 の顧客から多種多様な機器を預かり運用していく中には，手順の読み違い・読み飛ばし等によ って操作ミスを犯してしまう，いわゆるうっかりミスの可能性も否定できない． 　日本ユニシスの ICT サービス基盤である MiF（Modeled iDC Farm）上で提供している共 有ホスティング環境では，データセンタオペレーションの徹底した自動化を図ることでデータ センタ要員の無人化を実現し，自動化された運用管理系システムのシ