大学図書館職員初任者マニュアル-東北大学附属図書館.doc

大学図書館職員初任者マニュアル （第2版） 平成2４年３月３１日 東北地区大学図書館協議会研修部会 第2版改訂によせて 東北地区大学図書館協議会研修部会は、本協議会で開催する各種研修を実施するための企画?立案を行い、協議会加盟館職員の人材育成と交流の機会を図ることを目的とし、平成20年９月に発足いたしました。 そこで、部会では、多くの図書館員が参加しやすく、参加して有意義な研修を目指し、研修の時期や形式の見直しを行ってきました。その中で浮き彫りになったのは、研修に参加したくても参加できない館員が多くいるということでした。東北地区は他の地区に比べて物理的な移動にかなりの時間と費用を要するため、他県での研修に出席しづらいことや、少人数の職場では他の職員に負担をかけることに対する遠慮などが要因となっています。 今日、大学図書館の現場では、一般職との人事異動、任期の短い非常勤職員?派遣職員の増加等により、長きにわたり図書館業務に携わっている専門職員が減少し、長年培われてきた技能や経験が職場に蓄積?継承されにくい状況になっています。特に、一人職場をはじめとして職員が少ない職場においては、わからないことがあっても相談する相手がおらず途方に暮れる、という声を聞くことも少なくありません。一方でベテラン職員は、大学をめぐる状況の変化、情報化による図書館業務の変容によって、新しい業務がどんどん増えている上に初任者の指導もしなくてはならず、忙しさに拍車をかけています。 こうした大学図書館の状況をふまえ、部会では平成23年3月に、初めて大学図書館に配置された職員に大学図書館の全体像を知ってもらうことを第一の目的として「大学図書館初任者マニュアル」を作成しましたが、この度、若干の手直しを加え、第２版を発行いたしました。 本協議会では「フレッシュパーソンセミナー」という初任者向けの研修会を隔年で開催していますが、それを受講するまでのつなぎとして利用できるほか、初任者でなくても、自分の経験していない業務の参考や確認にも利用できますし、自館のスタッフ?マニュアル作成の素材にもなるものと思います。 この第2版のマニュアルが、図書館業務初任者の方々の円滑な業務遂行や疑問解決の一助になれば幸甚です。 平成2４年３月３0日 東北地区大学図書館協議会研修部会一同 凡例 ?　???関連ある項目に参照を付けました 　より詳しく知るために???webページを中心に紹介しました 　ワンポイント?アドバイス???先輩からのアドバイスです 図書館用語について 一部欄外にも説明を付けましたが、下記が充実しています。 ?誰にでもわかる図書館用語集 (私立大学図書館協会東地区部会企画広報研究分科会 ) /e-kenkyu/kikaku/libpr/yogo.htm 　他にも様々な用語集がweb上で公開されています。「図書館用語」などの検索語で検索してみるとよいでしょう。図書では下記のようなものがあります。 ?日本図書館情報学会用語辞典編集委員会編「図書館情報学用語辞典第３版日本図書館協会図書館用語集 １．大学図書館の基礎知識 １ １―１　図書館の構成要素と業務について １ １－２　大学図書館について ３ １－３　大学図書館と関係機関 ５ １－４　図書館システム ７ ２．利用者サービス ９ ２－１　利用者サービスの基本 ９ ２－２　カウンター業務 １１ ２－３　書架と閲覧スペースの管理 １３ ２－４　複写サービス １４ ２－５　レファレンス １５ ２－６　相互利用?ILL（アイエルエル） １７ ２－７　ホームページと広報 １９ ２－８　利用教育 ２０ ２２ ３－１　資料の種別 ２２ ３－２　図書の収書と選書 ２３ ３－３　図書の発注?受入?支払 ２５ ３－４　雑誌 ２７ ３－５　新聞?視聴覚資料 ２９ ３－６　電子資料－電子ジャーナル?電子ブック ３０ ３－７　データベース ３２ ３－８　目録?装備?NACSIS-CAT ３４ ３－９　蔵書点検?蔵書管理?資料の紛失 ３６ ３－１０　資料の管理?保存 ３７ ３－１１　資料の電子化と機関リポジトリ ３９ ４０ ４－１　図書館運営?予算?職員 ４０ ４－２　総務?安全管理 ４２ ４－３　統計?評価 ４３ ４４ ５－１　図書館員の心構え、規範 ４４ ５－２　図書館員の能力向上をめざして ４６ ■付録　大学図書館業務スケジュール一覧（別紙EXCELファイル） ■参考文献 １．大学図書館の基礎知識 １―１　図書館の構成要素と業務について 図書館とは 　「図書館」の定義を辞典から拾ってみると、「人間の知的生産物である記録