How current feedback and chronic effectiveness influence motivation Everything to gain versus everyt.docVIP

Idson, L. C., Higgins, E. T. (2000). How current feedback and chronic effectiveness influence motivation: Everything to gain versus everything to lose. European Journal of Social Psychology, 30, 583-592. 報告者：尾崎由佳 (2006/03/07) 成功?失敗のフィードバックがその後の動機づけに与える効果は、その個人がこれまでに促進的自己制御（理想の達成）あるいは予防的自己制御（義務の遂行）にどのていど成功してきたかによって調整される。特に、理想に一致してきた個人は、失敗よりも成功フィードバックを受けたときにパフォーマンスが向上した。義務に一致してきた個人は、成功よりも失敗フィードバックを受けたときにパフォーマンスが向上した。これらの結果は、フィードバックが動機づけに与える効果の研究に示唆をあたえるものであり、さらにeverything to gainやeverything to loseといった表現の動機的意味にも関与するものである。 フィードバックがその後の動機づけに与える効果の研究結果には、かなりのばらつきがある(e.g. Kluger DeNisi, 1996, 1998)。 Kluger DeNisi (1996) 607の論文中131において成績が向上したが、3分の1以上では成績が低下した。 成功／失敗のフィードバックは、その後の成績に与える効果に違いがなった。 成功／失敗フィードバックの動機づけ効果は、個人の制御焦点（促進／予防）によって調整される。 Idson, Liberman, Higgins (2000) 成功は、予防焦点よりも促進焦点のときにインパクトが強く経験される。 →　成功はeagerness方略を維持あるいは増強する。促進が成功したときに、その維持?増強されたeagernessが比較的強い喜びとして経験されるため。 →　成功は、vigilance方略を弱める。促進が成功したとき、弱められたvigilance方略は、比較的弱い悲しみとして経験される。 失敗は、促進焦点よりも予防焦点のときにインパクトが強く経験される。 →　失敗は、eagerness方略を弱める。促進が失敗したとき、弱められたeagerness方略は、比較的弱い悲しみとして経験される。 →　しかし、失敗はvigilanceを維持あるいは増強させる。予防が失敗したとき、その維持?増強されたvigilanceは強い緊張として経験される。 F?rster, Grant, Idson, Higgins (1999) アナグラム課題中に、接近方略と回避方略の動機づけの強さをオンラインで測定し、同様の結果パターンを得た。 もうひとつの実験では、接近／回避の動機づけの強さを、それぞれ腕を曲げる／伸ばす強さと、その持続時間で操作的に定義づけした。そして、方略的接近?回避の動機づけの双方において、”目標切迫(goal looms larger)”効果（＝目標までの距離が縮まると動機づけが高まる）が生じることを示した。 促進フレーミング条件では、失敗よりも成功後の方が、腕を曲げる強度と維持時間の勾配が急であった。（つまり、“目標切迫”効果が失敗フィードバックによって強められた。） 予防フレーミング条件では、成功よりも失敗後の方が、腕を伸ばす強度と維持時間の勾配が急であった。（つまり、“目標切迫”効果が失敗フィードバックによって強められた。） 以上の研究結果のまとめ 促進焦点のときには、失敗よりも成功のほうが動機づけの強度を維持させる。 予防焦点のときには、成功よりも失敗のほうが動機づけの強度を維持させる。 本研究の目的 成功／失敗フィードバック後のパフォーマンスにおける“目標切迫”効果は、制御焦点によって調整されるか？ 調整要因として、理想自己／現実自己との一致度の個人差の効果を検討。 理想自己／現実自己との一致度と、成功／失敗後の “目標切迫”効果 理想自己と一致している個人ほど、促進（＝理想達成の成功）の効率がよい。 →　促進効率の高い人は、成功フィードバック後、全てを得られるかもしれない (“everything to gain”) という信念を持つ。そしてさらなるgainを求めてeagernessを維持する。 →　また、促進効率の高い人は、はじめに強いeagernessをもって課題に取り組むため、失敗フィードバック後にeagernessが弱められる度合いが大きい。 →　促進効率の低い人は、そのような信念やea