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２年１組　道徳学習指導案 場　所　２年１組教室 指導者　　　　　　　 １　主題名 より高い目標を目指し、着実にやり抜く強い意志をもつ。《 １－（２）》 ２　資料名 奇跡の一週間　　【出典：明日をひらく（東京書籍）】 ３　主題設定の理由 ねらいとする価値観 　人の命には限りがある。しかし、十代の若者はその事にあまり認識を持っていないように思える。命には限りあること、また一度手放すと戻っては来ないことを意識せずに生きているようである。限りある命だからこそ、その一秒、一秒を大切に生きていって欲しいと思う。その事に気づき、時間を無駄に使わず、どんな時も自分の出来ることを精一杯やれる心を育みたい。 生徒観 ２年１組は、授業で感じたことを書く力はあり、落ち着いて授業を受けることができる学級である。しかし、自らの生き方、進路について思い悩んだり、漠然と不安やいらだちを感じたりして自己肯定感が低く、他人への思いやりに欠ける部分もある。 目標に向かうような内容を取り入れた道徳の授業の中では、自分も前向きにやっていこうという意識を持つことができるが、実際の日常生活で壁にぶつかったときには、気持ちを切り替えるような思考にならずに自分を否定するような生徒も見られる。そのため自己肯定感を高めるような教材をたくさんとりいれて何事にも前向きに考えることができるようにしていきたい。 資料観 奇跡の一週間は、筆者がホスピスにいた北村春夫さんとの出会いで感じたことを書いた資料である。北村春夫さんは、48歳の末期癌の患者さんで、体調の良い日はパソコンで絵を描いていた。亡くなる前の１週間も筆者の頼みにより、パソコンで絵本の挿絵を描くことになっていた。しかし、その頃の北村さんは癌に栄養をとらえて、体力はとても弱っていた。本当は、パソコンでの作業もつらいくらい体力が落ちていて、出来るのはせいぜい今までの作品を整理する程度であり、新しい作品を作る力などは、殆どなかった。それでも、北村さんは、意識がはっきりしてくると、すぐにパソコンのマウスを握って、キツネの絵をデッサンした。時には、涙をこぼしながら行う日もあった。そして、絵が出来あがった夜に北村さんは、亡くなった。 最初、筆者は、ホスピスにいる人はもうすぐ死ぬ人だと思っていたが、北村さんに出会い、限られた時間を真剣に生きようとしている姿を見て、北村さんが死んでいく人ではなく、今を生きている人として、接していくようになる。北村さんの生きる姿を通して、「真剣に生きる」という意味を伝えていきたい。 ４　本時の指導 　　　　　人の命には限りがあることを知り、その限りある命の中で、自分はどう生きていくか、何ができるかを考えるきっかけを作りたい。 ５　準備　　　　生徒用資料プリント　発問カード　意見用紙 ６　展開 学習活動予想される生徒の反応教師の支援と手だて導入 (５分)○「ホスピス」について考える。 ○ホスピスの患者さんについて考える。知らない。 聞いたことがある。 もうすぐ死ぬ人。 癌の人。?ホスピスの説明をする。 展開 (30分)○資料を範読する。 ○北村さんがむっとしたときの気持ちを考える。 当たり前のことだから。 無くなるのは可哀想だと思っている?筆者自身も、ホスピスの患者は、死んでしまう人だと思っていて、哀れみや同情の気持ちがあったということを確認させる。○筆者が、北村さんに絵を描いて欲しいと頼んだときの気持ちを考える。絵が素晴らしかったから。 生きている間に頑張ってほしいと思ったから。 ?筆者が北村さんの絵が好きになり、ファンになったことに気づかせる。○筆者が北村さんに頼んだことを後悔したときの気持ちを考える。 筆者が北村さんに、本職のイラストレーターと同じように注文をつけたのはどうしてでしょうか。 北村さんがつらいのに申し訳ないことをした。?北村さんの絵のファンになり、絵にばかり、目がいっていて北村さんの健康状態のことを忘れていて、苦痛を与えてしまっていたということを気づかせる。  筆者が、母の言葉に、北村さんを『死んでしまった人』ではなく、『生きていた人』言えたのは、どうしてでしょう。 ○筆者の気持ちを考える。 北村さんを元気づけたかったから。 北村さん???何かを残してもらいたかったから。  ?真剣に取り組んでいる北村さんを見て、ホスピスの患者に対する先入観、同情や哀れみの気持ちが間違っていると言う事に気付いたから、筆者自身も真剣に北村さんと接する気持ちになったということに気づかせたい。 ○筆者の気持ちを感じ取る。北村さんが、一生懸命生きていた人だから。 ? 頑張って生きていた人 ? 自分にできる事を精一杯していた人だったから。 ?真剣