Plan11はんだ付け用低温硬化型导电性涂料.doc

　　■Ｐｌａｎ１１■　はんだ付け用低温硬化型導電性塗料 マクセル北陸精器株式会社連絡先／同社?吉田　TEL ：076-455-3411 　導電性塗料はすでに多くの種類が出ています。しかし今回紹介する当社の低温硬化型導電性塗料?DP-002MAは、はんだ付けが可能という特長を持っています。以下、その概要をご説明します。　導電性塗料は、各種電子部品の配線や電極を形成するための材料で、主に金属粉末と樹脂を混練してペースト状にしたもの。金属粉末には導電性があります。樹脂は金属粉末を結合させる、または機材に接着させる役割を持っています。導電性塗料は、導電ペースト、機能性ペースト、導電インクなどとも呼ばれてきました。　導電性塗料は、電子機器の部品実装分野、回路形成および電子部品の構成材料など広範囲に利用されています。例えばフレキシブル基板回路、基板回路、アンテナ回路、パソコンや電卓の接触部分のメンブレンスイッチなど。今回提案するものは、主に回路形成をメインとしています。導電性塗料での回路形成は、生の基材にスクリーン印刷で、導電塗料を印刷します。印刷した基材を、バッチ式もしくは連続コンベア式の炉を用いて熱硬化させます。　導電性塗料には大きく分けて2つあります。１つは低温硬化型ポリマータイプ。焼きつけ温度は200度以下。基材としては、ガラスエポキシ基板、フェノール基板、フィルム等が使えます。抵抗は10のマイナス4乗前後です。もう一方の高温焼成タイプは、500度以上で焼成。高温のため基材はセラミック、ガラス等に限られますが、抵抗は10のマイナス5乗と一ケタ低い。当社のDP-002MAは低温硬化型です。従来の銅箔エッチング法と比較して、湿式工程を必要としないため経済的、廃液による環境負荷がない、材料ロスが少なく省資源的、というメリットが導電性塗料にはあります。　プリント基板の導体回路として使用する場合は、部品を実装する立場から、硬化後の導電性塗料に対してはんだ付けが必要になります。ところが現在販売されている導電性塗料は、回路形成後の塗料上にはんだ付けが困難です。このため導電性塗料の用途が限られ、また、はんだ付けが必要な場合は別途銅箔等を設ける必要があります。そこでユーザーの間では、熱硬化後の回路上に直接はんだ付けができる導電性塗料が求められていました。　DP-002MAは、従来の導電性塗料の回路形成?導電性機能を持ちながら、熱硬化後の回路上に鉛フリーはんだによるチップ部品等はんだ付けが可能な、低温硬化型の導電性塗料です。はんだの濡れ性は、DP-002MAでは良好に濡れ広がりますが、一般的な導電性塗料では濡れ広がりません。　銅箔エッチング回路の形成と比べても、工程を少なくすることが可能です。スクリーン版の作成のみで回路形成ができ、自社での回路形成が可能になりました。また、少ロット?多品種?試作基板作成に適しています。さらにはエッチング処理のように廃液の発生がありません。　DP-002MAは、富山県工業技術センターとの共同開発の結果でき、富山県と当社が共同して特許の申請をしています。DP-002MAは電子機器の基板の設計の幅を広げることが可能で、コスト削減や短納期にも対応できます。??た環境にやさしく回路形成ができますので、ぜひとも関連の企業の方々にお使いいただきたいと思います。