岩石と人间生活-h.doc

岩石と人間生活 放送大学面接授業　2007.8.14-16　神奈川学習センター 担当：萩谷　宏 ねらい 岩石や鉱物は、日常生活であまり意識することはないが、現代のわたしたちの生活に様々なかたちで関わっている。特定の学問分野で岩石を定義するのではなく、分野横断的に岩石から広がる世界を概観し、より身近な存在として岩石をとらえると同時に、現代文明の成立する基盤の危うさ、微妙さを読み取っていく。 講義構成 第１日 岩石と人間の歴史 地球の生い立ちを岩石から読む 大陸と変動帯の岩石学 地震と火山の国 第２日 土壌の起源－陸上植物の進化 河川と水の循環 砂漠と生態系 熱帯から極への熱輸送 第３日 東京?横浜の地形と地質 石材と資源の岩石学 ＃簡単な試験を第２日最後に実施。採点して第３日に返却。 講師紹介 萩谷　宏（はぎや　ひろし） 武蔵工業大学?知識工学部?化学教室（地球科学研究室）専任講師 個人HP：/ 「石ころの地球科学」/es/ 著書：新しい高校地学の教科書、講談社ブルーバックス（共著） 　　　理科総合B　高等学校検定教科書　三省堂（共著） 　　　理科年表ジュニア（第二版）丸善（共著） 番組：地球大紀行DVD、NHKソフトウェア（2003　特典映像制作?監修） 　　　NHKジュニアスペシャル（1998-2000　NHK教育、40本、監修?企画） 　　　デジタル教材「南極」（2003　NHK教育、12本、企画?監修） 岩石と人間の歴史　…考古学、歴史学 石器の岩石学　アウストラロピテクスの時代から石器の使用 旧石器－新石器時代　黒曜岩や珪質頁岩、チャートの石器材としての使用、輸送 縄文時代　ひすいの輸送、加工の問題 洞窟の住居　壁画 古墳、石室、石棺??? 宇宙と地球の歴史　…天文学、惑星科学、地球史学 天体の観測：宇宙観の変遷 ?星を見ること　光から得られる情報 ?電磁波の性質　…ガンマ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、電波 宇宙の大構造 ?恒星、恒星系、星団、銀河、銀河団、超銀河団（泡状構造） 恒星の一生と元素合成 ?宇宙の最初（ビッグ?バン直後）に、水素とヘリウムの合成。 ?恒星内部の核融合反応で、ヘリウムから鉄までの元素が合成される。 ?超新星爆発の際に、鉄より重い原子核を持つ元素が合成される。 太陽系の起源 ?太陽系内の情報　…惑星、衛星の表面の岩石、隕石（小惑星の破片）から ?太陽系外の天体の観察　星間雲、原始星や原始惑星系円盤の観測 惑星の形成 　微惑星の形成　微惑星の衝突?合体成長　クレーターからわかること 初期地球：地球が他の惑星と異なる歴史をたどった理由 　水の存在　太陽からの距離　地球のサイズ 酸素のない地球 　22億年前より以前の時代、陸上で赤い酸化鉄ができない程度の酸素濃度。 　誰が酸素の多い大気をつくったか？ 初期地球の大気 　原始惑星系円盤の段階　水素とヘリウムが大半（太陽大気組成に近い） 衝突脱ガス＋マグマ?オーシャン　→水蒸気＋二酸化炭素の初期大気 　金星の大気、火星の大気 海洋の形成　…二酸化炭素の吸収?固定 　液体の水…海洋の存在条件 海洋による二酸化炭素の固定　石灰岩の形成　…正のフィードバック 生命の起源 　酸素のほとんどない環境で、化学進化の進行 　おそらく海水中、高温環境（熱水系？） 　生命の条件：膜による外界との隔離、代謝、自己複製能力 初期地球の生態系 　化学合成細菌　…　光合成＋酸素放出するシアノバクテリアの出現 　酸素を出す生物と、酸素を使わない生物の共存　…35億年前から？ 　ストロマトライトとは　…シアノバクテリアがつくる層状に積み重なった生痕化石 地質の記録 　オーストラリアで34.6億年前の生物化石？（最古）。南アフリカでもほぼ同じ年代。 　生物起源と推定される炭素はグリーンランドの38－39億年前の地層から。 　縞状鉄鉱の形成年代と酸素の放出との関係 標本： 　縞状鉄鉱：38億年前?グリーンランド?イスア産 　アエンデ(Allende)隕石：メキシコ?1969年2月に落下。炭素質コンドライト。初期太陽系の化石。 参考書： ?ビジュアル版　天文学への招待　村山定男?藤井　旭著　河出書房新社　\1600 ?理科年表読本?太陽系ガイドブック　寺門和夫著、丸善　\2000 ?地球化学　松尾禎士監修　講談社　\3900 ?地球と生命の起源　酒井　均著　講談社ブルーバックス　B1248　\1060 ?生命と地球の共進化　川上紳一著　NHKブックス　 ?大気のおいたち　秋山雅彦著　青木書店1986　\1400 VTR： ?NHK映像科学館?宇宙のしくみ１「太陽系の形成」 ?NHKジ