東日本大震災からの復旧復興の現状と取組について.PDFVIP

東日本大震災からの復旧・復興の現状と取組について 平成 24 年 12 月 21 日 復 興 庁 ○ 避難者は、ほとんどが仮設住宅等に入居済み。 ○ 主要ライフライン・公共サービスの応急復旧は、速やかに完了。 広域でみた被災地域全体の鉱工業生産は、被災地域以外との差はな くなりつつある。 ○ 津波浸水地域の住宅再建、高台移転や産業復興、原子力災害による 避難指示区域への帰還と長期避難者に対する支援が今後の課題。 １．被災者支援 （現状） 発災以降の避難者数については、全国の都道府県や市町村の協力を得て、 政府が取りまとめている。原子力災害による避難も含め、発災直後に約47万 人に上った避難者は、平成24年12月時点で約32万1千人となっている。 応急仮設住宅の早期建設については、用地確保等の支援のための国等の職 員の被災県への派遣や、未利用国有地の無償貸付等、早期完成のための取組 を進めた。また、民間賃貸住宅を応急仮設住宅として借り上げる仕組みを初 めて本格的に活用した。 これらにより、当初避難した者の多くが、おおむね平成23年９月ごろまで には応急仮設住宅等に入居しており、避難所は1か所（159人）に減少した。 仮設住宅については、「寒さ対策」として暖房器具の追加設置や、「バリア フリー対策」として手すりやスロープの設置など、居住環境の改善を行った。 また、仮設住宅等における高齢者等の安心した日常生活を支えるため、総合 相談、居宅サービス、生活支援サービス、地域交流などの総合的な機能を有 するサポート拠点が、平成24年 11月時点で、岩手、宮城、福島の３県で110 か所設置されており、さらに 5 か所の設置が予定されている。このほか、市 町村、社会福祉協議会、ＮＰＯ、ボランティア、専門職種等による見守り活 動、心のケア、健康づくりや生きがいづくりが行われている。 1 （取組） 孤立防止と心のケア コミュニティの弱体化、孤立化が問題となっているため、被災者に対する ①見守り活動、②心のケア、③生きがいづくり、等の活動への支援を強化す る。 ２．まちの復旧・復興 （現状） 主なライフラインや公共サービスについては、家屋等流出地域、原発警戒区 域等を除き、応急復旧がほぼ完了した。 ＜参考＞主なライフライン・サービスの応急的な復旧状況 ※ 特段の記載がない限り、平成24年９月末時点 ※ 関係府省庁からのデータを基に復興庁作成 公共インフラの本格的復旧・復興は、おおむね事業計画及び工程表のとおり に進捗している。 住宅再建・高台移転は、防災集団移転促進事業を想定している地区の8割以 上で移転先地権者の同意や移転者の確定が進んでおり、順次着工しつつある。 災害公営住宅についても建設が始まっている。 推計で1,800万トンを超える災害廃棄物 （がれき）については、処理事業の 国費率のかさ上げや事業対象の拡充に加え、被災地における政府の廃棄物関係 2 職員の常駐や研究者・技術者チームの巡回訪問等を実施するなどの取組のほか、 被災地において仮設焼却炉が順次稼働しており、86％が仮置き場に搬入され、 34％の処理・処分が完了した（11月末現在）。さらに、県