運動器通等に配慮した医師保健師管理栄.PDF

平成２７年度厚生労働省健康局 宿泊型新保健指導試行事業 運動器痛等に配慮した 医師・保健師・管理栄養士・理学療法士等の協働による 宿泊型保健指導 報告書 平成２８年３月 公益社団法人日本理学療法士協会 はじめに 平成27 年7 月10 日、経済団体・保険者・自治体・医療関係団体等のリーダが手を携え、 健康寿命の延伸とともに医療費の伸びの抑制を図ることを目的とした民間主導の活動体 「日本健康会議」が立ち上がり、私はチーム医療推進協議会の代表として委員に就任しま した。医療・介護の分野では多職種協働という概念が浸透してきたところですが、ヘルス ケア分野においてはまだまだ改善の余地があると考えております。今回長野県上田市にお いて実施したモデル事業では、医師、保健師、管理栄養士、理学療法士、健康運動指導士 等の多職種の協働に加え、医療機関・自治体・保険者・観光施設・大学研究機関・職能団 体等の他業種協働を意識した、新たな予防産業のモデル作りに取り組みました。本事業で の取り組みが、本邦が抱える生産年齢人口の減少や社会保障費の増大、地方創生等の課題 解決につながる、新たな産業モデルの創出に発展していくことを願っています。 公益社団法人日本理学療法士協会 会 長 半 田 一 登 3 序 従来の保健指導に旅館などの地元観光資源等を活用した“宿泊体験を通した気づき”や “観光と医療の連携”等の要素を盛り込む宿泊型新保健指導（スマート・ライフ・ステイ） は、効果的な保健指導の実施と地域活性化を同時に達成することを目的としています。 本事業は上記目的に加え、「運動器痛」に対応できる多職種協働型の宿泊型保健指導を意 識し、疼痛予防のための動作を中心とした生活指導と運動習慣の定着に強みをもつ理学療 法士の専門性ならびに医師・保健師・管理栄養士・健康運動指導士等の専門性を活かした、 効果的な保健指導モデルの構築を目指しています。 本報告が国民の健康増進に資する新たな多職種協働のモデルとなると同時に、観光資 源・医療資源を活用した、新たな地域創生のモデルにつながることを期待しています。 運営責任者 小松泰 喜 4 5 調査結果の要約 6 運動器の痛みに配慮した多職種協働の宿泊型保健指導 （公益社団法人日本理学療法士協会） （参加者について） １．実施主体 公益社団法人 日本理学療法士協会 糖尿病予備群および特定保健指導対象者を参加対象とし、 ２．実施場所 長野県上田市(斎藤ホテル、鹿教湯病院) 連携する企業・健康保険組合等から参加者を募集した。 ３．スタッフ 医師、保健師、管理栄養士、理学療法士、健康運動指導士 膝痛、腰痛、鵞足炎等の運動器痛を患う参加者を含む。 ４．運