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歯肉線維芽細胞の機能発現に及ぼすアデノシンの影響の Title 解析 Author(s)橋川, 智子 Citation Issue Date Text VersionETD URL /10.11501/3143891 DOI 10.11501/3143891 Rights Osaka University 川 爪 V 歯肉線維芽細胞の機能発現に及ぼすアデノシンの影響の解析 大阪大学大学院歯学研究科 歯学臨床系専攻(口腔治療学) (指導教官:岡田 宏教授) 橋川智子 - J t E h - - M O U 曹 f L 一一一一ー、、 学会発表 本論文の要旨は、第 3 8 回秋季日本歯周病学会総会(平成7 年 1 0 月、小倉)、第 105 回秋 季日本歯科保存学会総会(平成8 年 1 1 月、広島)、第40 回春季日本歯周病学会総会(平成9 年4 月、郡山)、第4 0 回秋季日本歯周病学会総会(平成9 年 1 0 月、広島)、第 1 8 回日本炎 症学会(平成9 年 1 1 月、東京)において発表した。 2 緒 歯周病はデンタルフラークにより歯周組織に惹起される慢性炎症疾患である。炎症歯周組織に おいては、歯周病原性細菌による直接的な影響に加えて、種々の宿主細胞が慢性的に加えられる デンタルプラークからの細菌刺激に対して過剰な応答を持続する結果、同組織の破壊が進行して いくものと考えられる。このような生体内で繰り広げられる応答は、サイトカインをはじめとす る種々の炎症メディエーターや細胞間の直接の相互作用による制御を受けると今日では考えられ ている。歯周組織の主要な構成細胞の 1 つである歯肉線維芽細胞は、細胞外基質の産生制御等を 介して同組織の恒常性維持のみならず炎症反応の制御・創傷治癒において重要な役割を演じてい ると考えられるが、近年の研究成果から歯肉線維芽細胞は歯周病原性細菌由来の菌体成分や各種 炎症性サイトカインの刺激を受けることにより IL-l ， IL-6 , IL-8 , TNFα 等のサイトカインを産生し、 このことにより同組織での炎症反応の消長や免疫反応の制御にも積極的に関与している可能性が 示唆されている 1 -7) 。さらに当研究室における研究結果より、 Very LateAntigen インテグリン、 LymphocyteFunctionAssociatedAntigen-l/IntercellularAdhesionMolecule-l、 CD44 分子といった複数 の細胞接着分子を介して歯肉線維芽細胞とリンパ球が細胞間接着することによりリンパ球の炎症 歯周組織への定着・集積を歯肉線維芽細胞が介助し得る可能性や、このような異種細胞間相互作 用を通じて歯肉線維芽細胞自身が炎症性サイトカインの産生や細胞外基質の産生を冗進し、その 結果歯周組織の恒常性を破綻させる可能性が明らかにされている 8- 1 3) 。 一方、アデノシンはプリン代謝産物のひとつとして従来位置づけられ、生化学的には細胞内外 のアデノシンーリン酸 (A恥1P)より ect-5