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保 健 体 育 科 学 習 指 導 案 平成２２年１０月２１日（木） 第５校時 ２年２組 総合室 指導者 Ｔ１：松井詩織 Ｔ２：井口昌之 授業の視点 自然災害による傷害の防止において、被害の大きかった阪神淡路大震災の生存者に着目し、無事 生還できた７つの秘密やその他の防止策から３つの大事なことにまとめる話し合いをさせたこと は、自然災害による傷害の多くが３つの系統的な対策によって防止できることを理解させるのに有 効であったか。 １ 単元名 傷害の防止 「自然災害による傷害の防止」 ２ 考 察 （１）教材観 傷害の防止は、中学生にとって身近な問題である。日常生活において部活動や遊びなどで捻挫や打 撲などの傷害が起きている。また、地震や台風なども実際に１年間に数回は自分たちの住んでいる地 域で起きており、その防止について学習し理解しておくことは大変重要なことである。 傷害の防止を正しく理解するためには、その原因や対処法などを正しく理解させる必要がある。新 学習指導要領においても、保健分野 「(３)傷害の防止」で、ア･交通事故や自然災害などによる傷害 の発生要因、イ･交通事故などによる傷害の防止、ウ･自然災害による傷害の防止、エ･応急手当を取 り上げ、傷害は人的要因 ・環境的要因及びそれらの相互のかかわりによって発生する事、どうしたら 防止することが出来るのか、また、起きてしまった時はどう対処したらよいのかを理解させることが 示されている。 生徒の実態を見ると、その原因や対処法について知識や経験として知っていることもあるが、科学 的に考え整理してまとめ、正しい知識としては身についていない。特に、自然災害に対する事前の備 え→災害が起きた時の対処→発生後の対処という系統的な知識として身についていない。また、二次 災害についても意識が低く、二次災害によって被害が拡大している場合があることが理解されていな い。この実態を見ると、実際に自然災害が起きたときに、正しい判断と冷静な行動がとれるかが大変 心配される。 さらに、自然災害に対する本校の生徒の意識やその傷害防止に対する取り組みの実態を見ると、ま ず避難訓練 （地震想定）については多くの生徒が真剣に取り組んでいると答え、意識の高さが伺える。 理由としては 「もしもの時があったら怖いから」「冷静に対処出来るように」と万が一の時を考えて 取り組む事が出来ている。反面、家で実際に何かしらの対策をしている生徒は全体の半分程度しかお らず、日常的な災害防止に対する取り組みが十分とは言えない。避難訓練は真剣にできていても日常 的な災害防止に対する意識が低いというギャップが生じてしまうのは、自分たちの住んでいる地域に 台風や地震は起きても、大きな自然災害につながっていないことが原因として考えられる。「万が一」 という言葉の通り、いざというときに正しい対処法を身に付けておくことの重要性を理解させること が大切である。また、日常的な備えや訓練など予防的な取り組みが、万が一の事態が起きたときに被 害を回避したり最小限に食い止めたりできることも理解させる必要がある。 以上のことから、自然災害の防止に対する系統的な知識が身についておらず、また身近な問題とし て自然災害を捉えていない本校生徒にとって、自然災害による傷害の多くは災害に備えておくこと、 災害発生時及び発生後に周囲の状況に応じて安全に行動すること、災害情報を把握することで防止で きることを理解させることは重要なことである。また、科学的に傷害の防止について考え防止策をま とめることは、思考力を高めより確かな知識の定着に効果的であると考える。 （２）教材の系統 小３・４年 中１年 中２年 中３年 「毎日の生活と 「心身の発達と 「健康と環境」 「健康な生活と 健康」 心の健康」 ↓