亀城公园歴史的建造物等基本计画（概要版）.PDFVIP

亀城公園 歴史的建造物等 基本計画（概要版） 刈谷市 計画の概要 （１）亀城公園歴史的建造物等基本計画とは ①計画策定の背景 刈谷城は天文２年（1533）に水野忠政によって築城されました。その後、慶長５年 （1600）に水野勝成が初代藩主となり、分家水野家、深溝松平家、久松松平家、稲垣家、 阿部家、本多家、三浦家、土井家の９家22人の藩主が居城しています。 明治期になると城は、廃藩置県後に政府所有となり、明治６年（1873）城郭建築物は 入札による払下げが行われ解体されました。そして、昭和12年（1937）に亀城公園とし て開設されましたが、約７０年が経過し、老朽化による公園機能の低下が著しい状況で す。 一方で、亀城公園は、刈谷城の本丸・二之丸という歴史的な場所であったことから、 その重要性と立地条件を活用し、市民の歴史・文化に対する意識の向上やまちへの愛着 や誇りを培うために、将来市民の心のよりどころとなるようなシンボルづくりが望まれ ていました。 これらのことから、本市では、平成２０年度に亀城公園再整備基本設計を行い、刈谷 城の復元整備を目指すこととしました。 ②計画の目的 以上の背景を踏まえ、刈谷城に関する資料収集・調査を行い、その歴史的建造物等の 全体将来像を想定するとともに、復元に向けての基本理念や方針、課題などについて整 理を行うものとします。 1 （２）刈谷城に関する城絵図 計画の策定に際し、刈谷城に関する資料収集を行った結果、多くの城絵図が確認され ました。これらの城絵図には、櫓や石垣など多くの歴史的建造物等が描かれています。 北西隅櫓 （現在の十朋亭の場所） 表門 本丸 土塀 多門櫓 平和の塔 土塁 南東隅櫓 石垣 裏門 堀 【刈谷城の建造物等（城絵図は中根家所蔵）】 （３）発掘調査結果 平成21年度に試掘的トレンチ調査を行い、その調査結果をもとに平成22年度と平成 23年度に面的な発掘調査を実施したところ、石垣の地固めと思われる遺構が列状に発 見され、本丸東側の櫓や石垣などのおおよその位置が確認されています。 平和の塔 ※破線部分は推定 【遺構分布図】 【A－A’断面合成図】 2 全体方針 （１）保存・整備活用の基本理念 刈谷城は築城から廃城まで約３４０年の歴史を歩み、歴史的遺産としての価値を保持 していました。残念ながら、度重なる地震や明治期の払下げにより、そのほとんどが取 り壊されてしまいましたが、その後も刈谷城のあった場所は、市民の愛着と誇りがある 場所であり、刈谷のシンボルでした。市民の亀城公園における歴史的建造物等の整備に かける願いは強く、第７次刈谷市総合計画や第２次緑の基本計画などにもその復元が反 映されています。また、企業城下町として発展してきた本市におきましては、数少ない 歴史的観光資源でもあります。 以上のことから、歴史的遺産としての価値、シンボ