研究开発成果等报告书-経済産业.PDFVIP

平成２２年度 （予備費）戦略的基盤技術高度化支援事業 「耐熱耐湿性偏光フィルム材料に資する二色性色素の 合成技術の確立と当該色素からなる偏光フィルムの創製」 研究開発成果等報告書 平成２３年 ９月 委託者：経済産業省 近畿経済産業局 委託先：公立大学法人 大阪府立大学 【目 次】 頁 第１章 研究開発の概要 1-1. 研究開発の背景・研究目的及び目標… 1 1-2. 研究体制 4 1-3. 研究成果概要…………………… 8 1-4. 当該プロジェクト連絡窓口 9 第２章 研究開発内容および成果 2-1. 高純度高配向性アゾ系二色性色素の大量合成基盤技術開発 （昭和化工株式会社、公立大学法人大阪府立大学） 1-1. 研究目的10 1-2. 研究開発成果…………..……………………………………………10 2-2. 一軸延伸済みポリエステルフィルムの アゾ系二色性色素による染色基盤技術開発 （昭和化工株式会社、大阪府立産業技術総合研究所） 2-1. 研究目的……………………..………………………………………12 2-2. 実験方法………………………..……………………………………12 2-3. 結果と考察…………………..………………………...….…………………….14 2-4. 研究開発成果……………………..…………………………………….……..27 第３章 全体総括 1. 研究開発の成果………………28 2. 今後の課題…………...…………29 3. 最後に29 - i - 第 １ 章 研究開発の概要 １- １. 研究開発の背景・研究目的及び目標 【背景】 近年、液晶ディスプレイの高性能化に伴い、様々な用途での利用が進められているため、湿 度や熱、光に対する耐久性への要請が高まっている。液晶ディスプレイでは、ヨウ素（もしく は二色性色素）—ポリビニルアルコール（PVA）製偏光フィルムを使用しているが、ヨウ素は紫 外線に対して弱く、PVA は水溶性ポリマーであるため、耐湿性がまったくない。その結果、耐 光、耐湿、耐熱性を付与するため、ヨウ素（もしくは二色性色素）をPVA に染色、一軸延伸後、 酢酸セルロース（TAC）フィルムを両面に貼り付け、偏光フィルムを作製している。特に、高い 耐熱性が求められる車載用ディスプレイでは、染料系偏光フィルムへの要求が極めて高く、耐 久性に優れた二色性色素を用いた染料系偏光フィルム部品の生産技術の確立に向けた研究開発 が国内外で進められている。しかしながら、二色性色素の耐候性の改善や開発に時間がかかる ことから、普及が進まない状況である。そのため、ディスプレイ用途としての偏光フィルムを 得るために、ヨウ素に替わり、耐久性（熱、紫外線）、生産性に優れる二色性色素及びPVA に変 わる耐湿潤性、耐熱性に優れた透明樹脂基板を用いた偏光フィルムの作製技術の確立が期待さ れている。また、偏光機能を用いて、クレジットカード、キャッシュカードや紙幣におけるセ キュリティ機能を付与するための検討が活発に行われているが、膜厚１００μm 以下で高耐熱 高耐湿の偏光フィルムが世の中に存在しないため、その開発が期待されている。 その結果、優れた耐久性を有する二色性色素の迅速な大量合成とそれを用いた最適染色技術 ならびに得られた偏光フィルムの特性評価を一体化した高機能化学合成基盤技術の確立が喫緊 の課題となっている。 このような状況下、昭和化工株式会社、大阪府立産業技術総合研究所及び公立大学法人大阪 府立大学は共同で、経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業（予備費）の公募研究課題に 「耐熱耐湿性偏光フィルム材料に資する二色性色素の