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第２章 基本理念と将来像 １．「唐津みな とまち」の概念 「唐津みなとまち」については、唐津市中心部における海辺の 「ま ち」 と 「み な と」 か ら構 成 され る一 定 の ま とま りを持 っ た範 囲 と考 える。 また、その対象範囲については、大 きくは以下の２つの視点から 概ね同一と捉えることができるものと考えられる。 視 点 ① ：唐 津 の 「み な と」 （唐 津 港 ） か ら見 た 「唐 津 み な とま ち」 ○唐津港を核とし、唐津の「みなと 」 と一 体 的 に発 展 して き た海 辺の「まち」。 ○今後の唐津港の将来像を考えるに あ た り、 「み な と」 と密 接 不 可分として考えるべき海辺の「まち」。 視点②：唐津市全体（海のまち・唐津）から見た「唐津みなとまち」 ○ 合 併 前 の 「第 五 次 唐 津 市 総 合 計 画 」 の 中 で 市 全 体 と して 目指 す 将来の都市像の一つと位置づけられ る“海遊浪漫都市”を構成 し、その中核となる海辺の「まち」。 ○今後の地域の活性化・再生を考え る上で、海と「みなと」の十 分な活用を考えるべき海辺の「まち」。 （航空写真：唐津市 中心市街地） 10 ２．「唐津みなとまちづくり」の基本理念 (1) 身近な海や多様な機能を持つ唐 津 の 「み な と」 を十 分 に活 用 し て、海からの多様な恩恵を十分に享受できるまちづくりを目指す。 (2) 豊かな海や海辺の自然、悠久の 歴史及びそこで育まれた文化を 地域の資源として有効に活用し、「賑わい」と「癒し」を併せ持 つ魅力的なまちづくりを目指す。 ３．「唐津みなとまち」の核となる 唐津港の 「みな とづ くり」の基本理念 (1) 唐 津 港 の持 つ 多 様 な機 能 や 地 理 的 な 特 性 を十 分 に活 か し、海 を 介した多様な交流を支え、「唐津みなとまち」の活力を支えるみ なとづくりを目指す。 (2) 地 域 の 生 活 や 経 済 活 動 を支 え る基盤として、今後も必要な港湾 としての機能を確保し、安全で効率的で使いやすいみなとづくり を目指す。 (3) 唐 津 湾 及 び 唐 津 地 域 の 恵 ま れ た 自然や景観を十分に活かし、ま た、それらと調和・共存し、市民や来訪者が憩い親しめるみなと づくりを目指す。 (4) 大 規 模 災 害 時 に お い て 、 地 域 の 支援・復興の基盤となる「みな と」の防災機能を強化し、地域の安全・安心を支えるみなとづく りを目指す。 1 1 ４．「唐津みなとまち」及び唐津港の将来像 前章で示した唐津の現状と課題、並びに、前項で設定した基本理念を踏ま え、「唐津みなとまち」及び唐津港の持つ歴史や資源とこれからの時代の潮 流を見据えて、地元地域が長期的に目指す将来像 を以下の とお り設定 します。 「唐津みなとまち」及び唐津港の将来像 唐津の名は、唐 ・韓 （大陸や朝鮮半島）に渡る津 （港）に由来するといわ れています。古 くは、大陸から最初に稲作がもたらされ、魏志倭人伝は、 こ の地が国際交流の窓口であったことを示しています。「一楽、二萩、三唐津」 と称される唐津焼もまた、半島からもたらされたものです。このように、唐 津は、古来より、人 と物の交流によって栄えてきたまちであり、「唐の津」（唐 津港）を中心として発展して きた「みなとまち」です。 唐津港や 「唐津みなとまち」は、時代 の変遷 とともに変化 し、石炭の積出 港 として繁栄 を極 めた明治 ・大正時代から、経済恐慌の余波を受けて衰微 し た大正末