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山口大学大学院医学系研究科 情報解析医学系学域医学眼科学分野 山口大学医学部附属病院眼科 News Letter No.13　2007.7.1 留学にあたって（福田　憲?講師） この度，9月より米国ジョージア州のアトランタにあるエモリー大学（エモリーアイセンター） に留学させて頂くことになりました。研究室は，Santa Jeremy Ono教授のラボで主にアレルギー 性結膜炎における肥満細胞の活性化機構を研究する予定にしています。人手不足の最中に，留学 させて頂けることにこの場をお借りして感謝申し上げます。 留学は以前から漠然といつかしたいと考えていましたが，実際に行くとなると，留学先選びに始まり，自分のアピール，給料の交渉，visa取得のための書類，住居や子どもの学校のことなど全て初めてのことばかりで，予想以上に準備が大変でした。アメリカに行っても生活のセットアップまでに相当にストレスが掛かると何人もの先輩の留学経験者の方から脅かされていますが，それを楽しむくらいの気持ちで行こうと思っています。 アトランタは福岡と緯度が同じで，四季がある温暖な気候で過ごしやすい所だそうです。来年のAAOはアトランタで開催されますので，来られる方は是非声をかけて下さい。 アカントアメーバ角膜炎（原田　大輔?大学院） 眼科に入局して５年目で初めてアカントアメーバ角膜炎の症例を受け持ちました。 アカントアメーバシストは直径約10μmで，光学顕微鏡で観察するには適当な大き さですが，アカントアメーバシストを擦過，塗抹した組織の中から形態的に明確に識 別するのはとても難しく，培養結果による裏づけがなければ自信が持てません。現在， アカントアメーバと細菌の混合感染と考えている症例を受け持っていますが，アカン トアメーバ角膜炎の診断の根拠であるアカントアメーバ（シスト）の観察，分離は病 巣部からではなく，コンタクトレンズ保存液からでした。アカントアメーバ角膜炎の 症例を受け持って以来，角膜感染症に対する診断の重要性，難しさを思い知らされ， 光学顕微鏡をのぞく機会が多くなりました。それに伴い，アカントアメーバシスト以 外にも真菌や細菌も観察する機会が増え，貴重な経験をさせていただいています。 日々是決戦～専門医試験を終えて～（石田　康仁?医員） ６月に眼科専門医認定試験を受験しました。思えば受験勉強というのは医師国家試験以来 で実に５年ぶりです。HBの鉛筆や消しゴムを使うことをとても懐かしく感じました。試験会 場で他の受験者が自分より賢そうに見えること、面接の先生を前に緊張で声が裏返るのも大 学受験の頃と一緒でした。ただあの頃との違いは日中に仕事があるということです（もちろ ん他の受験者も同じ条件なのですが）。やれ外来だ、病棟業務だ、手術だと忙しい中で気が 付くと深夜０時過ぎということも多くありました。それでも勉強しなくては、と思い問題集 を開くのですが一日のエネルギーを使い果たした状態で30分も続きません。そんな毎日を過ごしつつも医局内の諸先生方、ORTの方々の温かい御協力のおかげで何とか合格することが できました。 残念ながら現在は合格に浮かれて酒の量が激増しております。しかしながら御世話になった 皆様に報いる意味でも専門医が名ばかりにならないよう気を引き締め直し精進していく所存 です。 眼科に入局して（田中　敦子?研修医） 　　　　　　　　今年の春より山口大学医学部眼科に入局して３ヶ月が経ちました。眼科は検査器具、診察手技が特殊で馴染み のないものばかりで、学生の頃の知識もほとんど頭の中には残っておらず、４月の間は外来をさまよう日々でし た。先輩の先生方と一緒に患者さんの診察を試みるものの所見を取るどころか、まともに眼底を見ることさえで きませんでした。４月はあまりにも何もできないため非常に焦り、落ち込みました。しかし、周囲の先生方のご指導のおかげで、最近やっと日々の業務の流れにも慣れ、なんとか最低限の診察はできるようになってきました。まだまだ分からない事だらけですが、毎日少しずつ進歩して早く一人前になれるように頑張って行こうと思います。 臨床治験案内（相良　健?准教授） AL-6221-1239(緑内障配合点眼液) 対象症例：原発開放隅角緑内障（正常眼圧緑内障含む），高眼圧症 治験担当医：相良，鈴木，大田 症例募集 内服抗腫瘍剤TS-1（5-FUプロドラッグ）を内服中の症例で，角膜上皮障害を来たしている症例を探しています。お心当たりの先生は是非，火曜日に大学の角膜外来（担当：近間）までご紹介下さい。よろしくお願いいたします。（文責：） ※ 新患および予約外受付：月曜日～金曜日の午前8時30分～午前11時 　（2007.7.1現在）