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自然再生と市民運動 ー霞ヶ浦と中海・宍道湖の事例を中心にー 淺野敏久 広島大学総合科学部 ０．はじめに ■自己紹介 環境運動の地理学 霞ヶ浦，中海･宍道湖，諫早湾，セマングム エコミュージアム，環境教育，東広島 ■報告の内容 日本の環境運動のこれまで 霞ヶ浦の自然再生と市民 中海干拓反対運動の成果 まとめ：市民活動の可能性と課題 １. 日本の環境運動のこれまで ① 公害問題と自然保護問題 ‐ 問題史の整理も運動も別系統 ‐ 環境への関心は高いのに運動をサポートする人の 少なさ ‐ 運動組織間の連携の弱さ ② 日本自然保護協会の50年史 ‐ 文献：石川（2001），日本自然保護協会（2002） ‐ 尾瀬沼保護運動からAKAYAプロジェクト ③ 水環境保全に関するキーワード 日本自然保護協会の活動にみる日本の自然保護の流れ 石川徹也（2001）『日本の自然保護』平凡社 AKAYAプロジェクト 三国山地・赤谷川・生物多様性復元計画 • 1990年代，ダムとスキー場 建設計画 • 猛禽類の保護活動 • 調査と交渉→計画白紙化 • 住民･国有林管理者･自然 保護団体の対立から協働 • 2003.11.21.に旧計画地で の復元計画が発足 水環境保全に関するキーワードの変化 霞ヶ浦と中海・宍道湖 宍道湖・中海 面　　積：165.3 ㎢ 流域面積：1,869 ㎢ 水　　深：約5m 流域人口：約40万人余 霞ヶ浦 面　　積：220 ㎢ 流域面積：2,200 ㎢ 水　　深：約4m 流域人口：約 100万人 ２.霞ヶ浦の自然再生と市民 1940～50年代　治･利水方針検討．干拓事 業／塩害と洪水問題 1960年代　利根川水系水資源開発基本計 浜入干拓／農漁民運動(反開発，反公 害を謳う) 1970年代　水ガメ化と富栄養化問題.第2次 ﾌﾙﾌﾟﾗﾝと水特法によるダム指定，1973 年の異変／農漁民運動の終結と都市 民運動の発生 1980～90年代前半　富栄養化問題と水資 源開発の第2ステージ 1990年代後半～　世界湖沼会議’95．市民 運動の成長と分裂／自然再生問題(湖 生態系･湖岸植生･里山･外来種)，官民