固体反応性関热分析的的研究(II).pdfVIP

固体の反応性に関する熱分析的研究（II） : 固体-固体反 Title 応および固体解媒反応 Author(s)石井, 忠雄 Citation Issue Date1978-12-23 Doc URL /2115/41534 Right Type bulletin (article) Additional Information Instructions for use 北海道大学工学部研究報告 第91号（昭和53年） 固体の反応性に関する熱分析的研究（II） 　一固体一固体反応および固体解題反応一 石　井　忠　雄i＊ （昭和53年7月8日受理） 　　　　　一Solid－Solid　and　Catalytic　Reactions 　　Tadao　lsHII （Received　July　8，i978） Abstract sulfates－oxides　and　carbonates－oxides，　（g）　TiO2－CaSO4． thermal　decomposition　of　KCIO4　by　Fe203　catalysts． 1．はじめに 　前報vにおいて，熱分析，転移などの単一固体反応，および固体の酸化，還元，壇素化，SO2と の反応などの固体一気体反応に対する固体の反応性を考察した。本報告はその続編であり，固体 一固体反応，固体触媒反応に主として熱分析を応用し，それらの反応に対する固体の反応性を蕨 究した結果の総括である。実験装置，実験方法は前報とほぼ同じである。 2．固体一固体反応性 　固体の反応性には添加物，雰囲気，調製履歴などが複雑に影響する。こごでは，固体一固体反 応系におけるこれらの影響を検討したものである。 　2－1　MgO－A1203系 付近よりMgOを生成し，空気雰囲気では生成したMgC12がMgOに変化することを示した。さ ＊応用化学科　第六講座 114 石井忠雄 2 び市販のMgOなどより反応性が高いことを示し，この理由は未分解で残存しているMgCI2が大 きく影響していることを確めた。 在下で650～925℃の温度範囲で，空気雰囲気で行い，速度論的研究に基いてMgA120、の生成反応 に対するMgCI2の作用機構を考察した。 により生成した活性なMgOとα一Al、03との反応，高温領域では活性なMgOに加えて溶融した 作用をペレットによるモデル実験から次のように推論した。まずMgOが溶融MgC1、に溶解し， 多結晶質のα一A1203粒子の表面に均一に分布し，さらにクリスタリット問を通って内部に浸入し クリスタリットを単位として急速に反応しMgAl，0、層を形成する。つぎにこの生成層をMg2＋， A13＋が相互拡散により反応が進行する。　Janderの拡散モデルに従うのはこの部分に対応する。こ れらのことを光学，および走査型電子顕微鏡によっても検討した。 　（2）ハロゲン化物の添加効果3・‘）　MgA120、の生成反応に対するハロゲン化物の添加効果の 機構を等温実験による反応速度論的研究により考察した。MgO（0．1μ）とα一AI203（7Gμ）の混合 1190～1360℃における実験も行い比較した。 　すべてのデータを拡散律速のJanderの式，［1一（1一α）’t3］2＝kt，で整理し反応性の尺度の資料 とした。ただし，塩化物を添加した場合は（t－kt）直線は原点に向つたが，フッ化物添加の場合は 原点に向わず，t＝0における縦軸とα＝20～30％に桐冷するkt値を切る。これは反応の初期段階 で速い界面反応が生じ，その後生成層内の拡散律速となるためと考えられるが，ここでは，この 初期反応に対する検討は行はなかった。 イオンの大部分がアルミン酸塩の