第Ⅳ章 わが国の知識・情報・通信産業（各論）.docVIP

[KTIB-704.6]Ⅳ章　わが国の知識?情報?通信産業（続き）Ｃ．放送産業（付：電波資源の管理?規制）目次１．歴史２． 現行制度の概略（1990年度末）ａ．一般放送網（無線使用、電波周波数による分類）ｂ．有線テレビジョン放送３．放送業務の概略ａ．情報の収集?入手ｂ．番組の作成ｃ．番組の配送?放送４．放送産業の構造ａ．公共放送ｂ．民間放送５．放送産業の構造?技術進歩の最近の傾向ａ．放送情報に対する需要の増大?多様化ｂ．放送における技術進歩６．電波資源配分（周波数管理）の問題ａ．「電波（周波数帯域）」の特色ｂ．「電波」という経済資源の性質ｃ．わが国における現状と問題点７．放送産業の問題点ａ．公共放送（NHK，在来放送のみ）における問題点ｂ．民間放送における問題点８．有線テレビ放送（都市型CATV）とその問題点ａ．CATVの特色ｂ．CATVの成立?発展の経過（米国）：ｃ．米国におけるCATV産業構造の概略ｄ．日本におけるCATV産業の現状９．衛星放送とその問題点10．BISDN（広帯域総合ディジタル通信ネットワーク）と放送ａ．BISDNの特色ｂ．BISDNの問題点 （分類）知識?情報?通信産業　　　　　　放送産業　　　　　　　　ラジオ放送　　　　　　　　テレビ放送　　　　　　　　　　一般テレビ放送（空中波）　　　　　　　　　　　　地上波放送　　　　　　　　　　　　衛星放送　　　　　　　　　　有線テレビ放送（CATV）　　　　　　　　　　　　一方向CATV　　　　　　　　　　　　双方向CATV　　　　　　　　その他の放送　　　　　　　　　　文字放送　　　　　　　　　　ファクシミリ放送（定義）電気的手段（無線あるいは有線）によって、不特定多数の視聴者に対し、あらかじめ発表した予定（番組）にしたがって情報を伝達する業務にたずさわる産業（伝達される情報（番組内容）を自身で作成することも、外部から入手したものを再送することもある）。１．歴史1925（大正15）年：政府により、社団法人日本放送協会が設置され、政府（当時の逓信省）の独占事業としてラジオ放送を開始（中波AM）。1928（昭和３）年：全国放送網の基幹線を完成（現在の中央放送局、東北仙台から九州熊本まで放送ネットワークの原型が作られた）。この年までの加入者は約56万人。1933（昭和８）年：放送局数25局に増加。第２放送を開始し、加入者 171万人に増加する。この頃から、政府とりわけ軍部は放送内容の強力な統制をおこない、放送を当時の戦争政策遂行のための情報伝達機関として使用した。しかしその結果、放送は戦争に関する情報の伝達を通じて、国民的なメディアになった。1945（昭和20）年：敗戦。その後２年間、連合軍による放送内容の大幅な規制がおこなわれ、わが国の「民主化」の手段として使われた。1951（昭和26）年：「放送法」の施行。民間放送（ラジオ）の開局。当初、民放は６社６局で始まったが、10年後までに44社 117局に増大。公共放送（NHK）と商業放送（民放）の併立体制が確立し、現在に到っている。1953（昭和28）年：NHKと日本テレビによるテレビ放送（VHF）の開始。1957（昭和32）年：全国各地の主要都市に、NHKおよび民放のテレビ局が設置された。1960（昭和35）年：カラーテレビの放送開始（９月10日）。1969（昭和44）年：従来のVHFに加え、UHFテレビの放送開始。　　　　　　　　　ラジオにおけるFM放送開始（３月１日）。この頃から、放送産業停滞の状況になる。新規参入ほとんど無くなる。1978（昭和53）年：テレビにおける音声多重放送開始。1989（平成元）年：衛星テレビ（BS）放送開始（６月１日）。NHKによる２チャンネルで開始。1990（平成２）年：民間放送による衛星放送開始（11月末）。1994（平成６）年：海外事業者による国内衛星放送参入を解禁。1995（平成７）年：ケーブルテレビ事業者による電話事業参入解禁。NHKによるハイビジョン実験放送開始。1997（平成９）年：衛星テレビ（BS）のディジタル化方針きまる。同（CS）の放送開始。２．現行制度の概略（1997年度）ａ．一般放送網（無線使用、電波周波数による分類）①中波ラジオ放送：　NHK（ 335局）民間放送（47社、 214局）②短波?超短波ラジオ放送：NHK（ 507局）放送大学（２局）民間放送（34社、 136局）③テレビジョン放送：NHK（ 6,912局）放送大学（２局）民間放送（ 103社、 6,594局）④テレビジョン音声多重?文字多重放送：NHK（ 3,494局）民間放送（74社、 5,341局）⑤FMラジオ放送：⑥国際放送（NHKのみ）：世界18地域に向け、23ヶ国語で短波ラジオ放送を