新広域cephalosporinCefotiamSCE-963-日本化学疗法学会.PDF

VOL.27 S-3 CHEMOTHERAPY 73 新 広域cephalosporin,Cefotiam(SCE-963)のin vitro お よびin vivo抗菌 作用 につい て 土屋院司 ・木 田 誠 ・近藤正熈 ・小野英男 野路弓子 ・武内真理子 ・西 武 武田薬品工業株式会社中央研究所 fomingunits(CFU)/mlの接種菌量でCEZ25μg/ml 緒 曾 に発育する菌株をCEZ耐 性株 とした。 Cephalosporinはグ ラム陽 性 菌 お よび グ ラム陰性 菌 MICの測定:寒 天平板法 に よ る最小発 育阻止濃度 に抗 菌力 を示 し,比較 的毒 性 が弱 い た めに広 く臨床 で使 (MIC)は化学療法学会法1)に準 じて測定 した。約108お 用 され てい る。 しか しなが ら市販cephalosporinはイ よび106CFU/mlの菌液 はTSA,blood-TSAまたは ン ドール 陽性Proteus,Citrobacter属,Enterobacter属, Trypticasesoybmth(TSB;BBL)37℃一夜培養菌よ あ るい はPseudomonas属な どには充分 な抗 菌力 を示 さ り調製 した。TSBに37℃一夜培養 した菌液の濃度はほ ない。 近年,グ ラム陰性 菌感 染症 の増加 に伴 い,こ れ ら ぽ109CFU/mlである。直径約2mmの 白金耳を用い, 市 販cepbalosporinに感 受性 の低 い菌種 に よ る感 染 症 1白金耳の菌液を約2cmの 長 さに,各薬剤の2倍 希釈 も増加 しつつ あ る。 そ こで よ り抗 菌 力 の強 い,か つ よ り抗 菌域 の広 いcephalosporinを見 出す こ とは意 義 あ 濃度系列を含む寒天培 るこ とと考 え,検 討 を進 めて きた。 agar栄研)に塗抹 した。MICは37℃一夜培養後,肉 Cefotiam(CTM,SCE-963)(Fig.1)は一連 の7-am- 眼的に発育の認められない最小薬剤濃度とした。 inothiazolacetamidocephalosporin1,から選 び 出 され 試験管法 によるMICは2倍 希釈系列の薬剤を含む た新 半合成cephalosporinであ る。 本 報 告 で はCTM TSB5mlに被験菌を約106CFU/mlに接種 した。37℃ のin vitroおよびin vivo抗菌作用 につ い て述 べ る。 一夜培養後,肉眼的に菌の発育を認めない最小薬剤濃度 をMICと した。 Fig. 1 Chemical structure of cefotiam