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想像力-东京未来大学

第 2章 未来型のこどものことばの発達 と促進法 第 3 節 「想像力」をはぐくむことばの連携指導 光野 公司郎・高梨 珪子・福崎 淳子 要約 「思考力」をはぐくむためのことばの力について、『幼稚園教育要領』の領域「言葉」と『小 学校学習指導要領』「国語科」をもとに具体的に考察した。実際の指導は、第 2 節に示したもの と同様である。 キーワード 想像力、物語、同化、演じること、幼小同一教材 1.小学校第 1 学年「国語科」ではぐくむ想像力 (1)「場面の様子」について「登場人物の行動を中心に」「想像を広げながら」読む力 本節では、「想像力」を支えることばの力をはぐくむための幼小連携の在り方について考察し ていくものとする。 第 1節で、『幼稚園教育要領』領域「言葉」の「ねらい」「内容」及び『小学校学習指導要領』 「国語科」の第 1学年の「目標」「内容」を示した。「想像力」について考えていくために、まず はこれらを分析的にとらえて関連づけていく必要がある。 第 1学年「読むこと」の目標(3)を受けた「内容」には、 ウ 場面の様子について,登場人物の行動を中心に想像を広げながら読むこと とある。「場面の様子」について「登場人物の行動を中心に」「想像を広げながら」読んでいけ るようにすることが、第1学年ではぐくむべき「想像力」であると言える。この「想像力」は、 小学校では、領域「読むこと」において、文学的な文章を読む活動をとおしてはぐくんでいくこ とになる。 文学的な文章を読むということは、以下のような意義がある。 文学を読むということは、言語による虚構世界を生きる行為である。私たちは、未だ知ら ない場(時・所)への好奇心から読み始める。おもしろさに惹かれて読んでいくうちに次第 に人間の深いところが開かれていって、人生の味わいを深くする。その喜怒哀楽のプロセス と結果によって、心が癒され、人間認識のより高いより深い世界へと進み出ていく。そのと き私たちは、登場人物と共に生き、それまでの自己を何らかの意味で否定し新しい自己の成 長を実感している。出会いによる衝撃は、劇的に人生観を覆すものであったり、静かに沈潜 していって緩やかに自己再生を促していくものであったりする。 (1) 第1節において、「想像力」(「想像する力」)の定義は、「経験していない事柄や現実には 存在していない事柄などをこうではないかと推し量り、頭の中でそのイメージを自由に思い描く ことのできる力である」と示した。文学的な文章という「虚構の世界」で、「登場人物と共に生 き」ることをとおして「自己の成長」を実感していくためには、まさに、「想像力」が必須にな ってくるのである。 教育においては、この「想像力」を発達の過程に即してはぐくんでいくことにより、その過程 ごとに適した文学的な文章を読むことができる(聞くことができる)ようにしていくことが目的 第 2章 未来型のこどものことばの発達 と促進法 になってくる。そして、そのような教育を積み重ねることによって、将来的には自立した読書人 が育成されていくことになるのである。 具体的には、第 1 学年の領域「読むこと」の文学的な文章に関する「言語活動」として、「物 語を演じたりすること」が明示された。実際の指導においては、「物語を演じたりすること」を とおして、この能力をはぐくむということになる。 (2)「物語」と「場面」 「物語」とは、文学的な文章の中のひとつの文種であり、語り手が口伝えに語ることが原点と なっているものである。そのため「物語」には、文学的な文章の要素が簡易化・単純化・典型化 して表現されている。具体的には、登場人物は個性が放棄され象徴として描かれること、ストー リーの進行が出来事の筋のみでできあがっていること、主題がストーリーに仮託されてしること などが挙げられる。つまり、「物語」は、将来的に

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