臨床材料から分離した各種病原細菌のT-1220 感受性について.pdfVIP

710 CHEMOTHERAPY JULY 1977 臨床材料か ら分離 した各種病原細菌の T-1220感受性について 小 酒 井 望 順天堂大学医学部臨床病理学教室 小 栗 豊 子 同附属順天堂医院中央臨床検査室 私 どもは新 しく開発 された広域合成ペ ニシ リン剤 であ 合 計788株 で あ る。 るT-1220の抗菌力を,臨床材料か ら分離 した各種病原 2) 感 受性 測 定法 細菌 について測定 した。なお同時に広 く使用 されている 使 用 した薬剤 はT-1220,SBPC,CBPC,ABPC,CET, 広域合成ペニシ リン剤であるABPC,SBPC,CBPC,お よ CEZの6剤 で あ る。 びセ ファロスポ リン剤のCET,CEZとその抗菌力を比較 感 受性 測 定用培 地 は肺 炎 球 菌 と腸 球 菌 は5%馬 脱線維 し,本剤の有用性 について検討 した。 素血液加heartinfusion寒天, リン菌, 髄 膜炎 菌, Hae- 1.実験材料および方法 mophilus属は これ をチ ョコ レー ト寒 天 と した もの,そ の 1)供試菌株 他 の好 気性 菌 はheartinfusion寒天,Bacteroidesは5% 順天堂医院 中央 臨床検査室で1975年後半お よび1976年 馬脱線維 素血 液加liverveal寒天 を用 いた。薬剤 の濃度 に,各種臨床材料 か ら分離 された下記菌株 を使用 した。 は1,600μg/mlから2倍 稀釈 とした。 そ して薬剤 含 有培 肺炎球菌 132株 地 へ の被 検 菌 の接 種 は,ほ ぼ108/mlの菌液 を作製 し, 腸球菌 107株 それ を多 目的 タイ ピングアパ ラー ツで 行 な い,Bacter- リン菌 3株 oides以外 は24時間培 養 後判 定 し,Bacteroidesはスチー 髄膜炎菌 1株 ル ウール法 で嫌 気 的 に48時間培養 後判 定 した。 判 定法 そ イ ンフルエ ンザ菌 40株 の他 は 日本化 学療 法 学会標 準法 に準拠 した。 パ ライ ンフルエ ンザ菌 12株 対 照 と して用 い た黄 色 ブ ドウ球 菌209P株のT-1220感 大腸菌 48株 受性 は血液加liverveal寒天 で嫌 気 的 に培 養 し,48時間 Klebsiella 29株 後 に判 定 した場合 は0.78μg/ml,heartinfusion寒天 で好 Enterobacter 29株 気 的 に培養 した場合 は0.39μg/mlであった。 Serratia 51株 II.実 験 結 果 Protmsm