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初心者のためのｉＰｈｏｎｅ講座：上 携帯電話各社がいま力を入れる「スマートフォン」。ソフトの追加で機能を強化し、インターネットが便利に使えるなど、パソコンに近い性質があります。代表が米アップルのｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）。使いやすい半面、独特の約束事も多く、初心者は戸惑いがちです。そこでｉＰｈｏｎｅの基本操作や購入上の注意点などを３回にわたって詳細に解説します。他社のスマートフォンを選ぶ際も参考になるでしょう。 ■「できないこと」も多い　購入前の検討が大事 　今回は購入前に知っておくべき知識を採り上げます。 　ｉＰｈｏｎｅをはじめとするスマートフォンはパソコン用のアドレスで電子メールを利用でき、ウェブサイトの閲覧も快適です。ソフトを入れて機能を追加できるのも強み。「電話もできる小さなパソコン」と考えればよいでしょう。 　外見や操作法も普通のケータイと大きく異なります。広い画面が大部分を占め、ボタンは最小限。指で画面を直接タッチして操作します。文字を打つときには画面にキーボードが出てきます。電話する際も、そのつど画面に数字ボタンなどを表示させなければならないので、戸惑う人もいるでしょう。 　開発は米アップル。搭載されているＯＳ「ｉＯＳ」も同社製です。パソコンとｉＰｈｏｎｅとの連携ソフトや、専用の音楽?映像?ソフトのダウンロードサービスもアップルが提供?運営しています。日本だと携帯電話の開発やサービスの提供は通信事業者が中心ですが、ｉＰｈｏｎｅはアップルが中心です。 　そのため、いま持っている携帯電話からｉＰｈｏｎｅに乗り換えると不都合もあります（図上）。 　電話番号は原則そのまま使えます。今ソフトバンクモバイルの携帯電話を使っているなら、メールアドレスも継続できます（ソフトバンク以外から乗り換えるなら、電話番号は引き継げてメールアドレスは変更）。手間はかかりますが、電話帳も今の携帯から引き継げます。メールの絵文字も使えます。 　一方、ｉＰｈｏｎｅにはワンセグテレビや「おサイフケータイ」などの機能はありません。アドレスや写真を交換できる赤外線データ通信も使えません。ソフトバンクが携帯電話向けに提供している独自サービスは通話とメール以外ほとんど利用不能で、例えば「公式サイトの通販の購入代金を電話代と一緒に支払う」といった使い方はできません。前の携帯で買った「着うた」は引き継げず、ｉＰｈｏｎｅ版がない携帯向けゲームも遊べません。こうしたサービスを重視する人はｉＰｈｏｎｅを選ぶべきではないでしょう。 　逆にこれらを使っていない人は、ｉＰｈｏｎｅに乗り換えてもあまり困らないでしょう。ただｉＰｈｏｎｅはウェブサイトで広く使われている表示技術「フラッシュ」に非対応で、表示できないサイトがあることは覚えておきましょう。 　購入費用や料金プランも気になります（図下）。ｉＰｈｏｎｅではインターネット利用が多いため、データ通信（パケット通信）プランの契約は必須。完全定額の「パケットし放題フラット」がおすすめです。 　利用に応じて課金される「標準プライスプラン」もありますが、日常的にインターネットを使うと簡単に上限額に達します。「パケットし放題フラット」は料金を２４カ月間割り引く「月月割り」の金額が大きいため、こちらの方が安く上がる人は多いでしょう。 　「オプション」は必ずしも契約する必要のないサービスです。内容を検討して、必要な人だけ契約すればよいでしょう。 　「ＭｏｂｉｌｅＭｅ」はアップルが提供。ｉＰｈｏｎｅを紛失した際にインターネット経由で機能ロックやデータ消去を行い、所在を調べられるのが便利です。ｉＰｈｏｎｅのサポートや修理もアップルの担当です。保証期間は１年ですが、「プロテクションプラン」を購入すれば２年に延長できます。 今後、新料金プランやサービスが始まるかもしれません。契約前によく確認しましょう。 中 アップルのスマートフォンｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）を解説する２回目。今回は基本的な操作法をとりあげます。便利なソフトやネットの活用法が注目されがちですが、一番基本の電話のかけ方がやや特殊。特に暗証番号でロックしている際に素早く１１０番通報する方法は、知らないと使えません。持っている人や関心のある人はぜひ覚えておきましょう。 ■パソコンで登録作業　電話のかけ方も独特 　ｉＰｈｏｎｅは買ってすぐには使えません。使用開始をアップルに伝え、機能を有効にする必要があります。代行してくれる販売店もありますが、そうでないなら自分でしなければなりません。 　この作業にはインターネットに接続したパソコンが必須。まずアップルのウェブサイト（/jp/itunes/）からｉＴｕｎｅｓ（アイチューンズ）というソフトを入手し、