2013年度米国の食品安全輸入関連制度の解説.pdf

2013 年度 米国の食品安全?輸入関連制度の解説 2014 年3 月 日本貿易振興機構（ジェトロ） ニューヨーク事務所 シカゴ事務所 ロサンゼルス事務所 農林水産 ?食品部 はじめに 米国では、食品の安全管理や輸入に関する規制は、主に連邦食品医薬品局（FDA）および連 邦農務省（USDA）が所管している。米国では食品に起因する深刻な事故が相次いでおり、そ の背景には食品安全や輸入に関する制度の脆弱性があるといわれてきたが、近年、特に FDA による規制が強化されている。 規制強化の一例は、バイオテロ法 （The Public Health Security and Bioterrorism Preparedness and Response Act of 2002）の制定である。2001 年9 月11 日の米国同時多発テロを受けて02 年6 月に成立し、03 年 12 月に施行された法律である。同法により、米国内外の食品関連施設の登 録や、輸入時の事前通告が義務付けられた。 そして、米国の食品規制の70 年ぶりの抜本改革といわれ、FDA による規制を大幅に強化し たのが、11 年1 月4 日に制定された食品安全強化法（The Food Safety Modernization Act） である。同法は日本の企業にも大きな影響を及ぼしている。例えば、11 年末ごろから、日本の 食品関連施設に対してFDA の検査通知が送付されはじめ、すでに100 以上の施設で検査が実 施されている。また、FDA が所管するすべての食品に対する、HACCP の原則を取り入れた計 画の策定?実施も、今後義務化される。食品安全強化法については、ジェトロの報告書「2012 年度 米国食品安全強化法の解説」で、各条文の逐条解説や主要条文の和訳を含めて解説して いるので、ぜひ参照いただきたい。 なお、本報告書の内容は、14 年1 月末までに得られた情報に基づくものである。記述におい ては、可能な限り正確性を期しているが、本報告書の内容はあくまで概要であり、実際に食品 の輸出や米国内での製造を行う際は、各行政機関、輸出入業者、その他の専門家等にご確認い ただきたい。 関係各位のご参考となれば幸いである。 2014 年3 月 日本貿易振興機構（ジェトロ） ニューヨーク事務所 シカゴ事務所 ロサンゼルス事務所 農林水産?食品部 【免責事項】 本報告書は、日本企業、日系企業への情報提供を目的としたものであり、法律上のアドバイス ではありません。 本報告書で提供している情報は、ご利用される方のご判断?責任においてご使用ください。ジ ェトロでは、できるだけ正確な情報の提供を心掛けておりますが、本報告書で提供した内容に関 連して、ご利用される方が不利益等を被る事態が生じたとしても、ジェトロ及び執筆者は一切の 責任を負いかねますので、ご了承ください。本報告書は信頼できると思われる各種情報に基づい て作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。ジェトロは、本報 告書の論旨と一致しない他の資料を発行している、または今後発行する可能性があります。 目 次 第1 部 総論 1 第1-1 章 米国の食品安全?輸入制度の概要 2 １．食品安全?