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第２講　論文で使われる語と表現　９月７日（水） 使ってはいけない語と表現 終助詞 影響力があるって言っている。→影響力があると言っている。 明らかになったなと思う。→明らかになったと思う。 ＊～ね　　～よ　　～ぞ　　なども使用しない。 （２）短縮形 ?失敗しちゃう。→失敗してしまう。 正しい予測じゃない。→正しい予測ではない。 擬態語?擬声語　 どんどん変わっていく。→急速に変わっていく。非常に変わっていく。 ごちゃごちゃになっている。→混乱している。 その他 すごく難しい問題→たいへん難しい問題，非常に難しい問題 たぶん～である。ひょっとすると～である。→おそらく～である。 ちょっと違いがある。→少し違いがある。若干違いがある。 やっぱり同じである。→やはり同じである。 たくさんの例がある。いっぱいの例がある。→多くの，数多くの，多数の例がある。 どっちの場合でも同じ結果→どちら，いずれの場合でも同じ結果 どっちにしても大差ない。→いずれにしても，いずれにせよ大差ない。 こんな，こんなふうな例→このような例 欧米なんかでは→欧米などでは ＡとかＢとかがある。→ＡとかＢなどがある。 教育みたいに大きな問題→教育のように大きな問題 ～である。でも～→～である。しかし，しかしながら～ 結果が得られなかったけど→結果が得られなかったが，けれども あと次のような問題もある。→なお，ただし次のような問題もある。 ～である。だから，それで～といえる。→～である。ゆえに，それゆえ，したがって～といえる。 ?話し言葉ではなく、書き言葉を使う 筆者についての知識がないとわからない表現 今年の夏に調査した。→２００４年の夏に調査した。 近辺の小学生４５人に聞き取り調査をした。→京都市の小学生４５人に聞き取り調査をした。 よく使われる語と表現　　 （１）筆者自身 ?私，僕は→筆者は 「我々は前章で～を見てきた。」などのように読者を含める表現は、論文でも使われる。　 （２）論文自身?論文の一部 ?この論文→本稿（小稿，拙稿） この節では，次の節では，前の節では→本節では，次節では，前説では （３）名詞 ?それに当たる地方では→当該地方では　 よく知られているように→周知のように この頃急に脚光を浴びてきた。→近年にわかに脚光をあびてきた。 昔注目されていた。→かって注目されていた。　 動詞 本節では～について言う，書く→本節では～について述べる，論述する。 ～は今まで言ったとおりである。→～は前述，上述したとおりである。 ～については後で言う。→については後述する。 ～には大きく分けて２種類ある。→大別して２種類ある。 ～理論を使う。→～理論を用いる，援用する。 ～を考えに入れずに論考をすすめる。→～を捨象し論考をすすめる。 その他 どのような方法でもよい。→いかなる方法でもよい。 ～を参照しながら論考する。→を参照しつつ論考する。 ＡかＢのパターンを取る。→Ａもしくは，または，あるいはＢのパターンをとる。 ＡとＢである。→ＡおよびＢである。 ＡでもＢでもある。→ＡかつＢである。 ～である。それに～でもある。→～である。しかも～である。