1．業務の概要と私の役割[課題]高度な軟弱地盤解析を要するにもかかわらず报告.pdfVIP

１．業務の概要と私の役割 軟弱地盤地帯における低盛土道路の測量・土質調 査・道路予備設計から成る調査設計業務である。 私は管理技術者として、またプロジェクトチームマ ネージャーとして業務を遂行した。 ２．経済性管理 ［課題］高度な軟弱地盤解析を要するにもかかわらず 工期が短いというトレードオフ関係が課題であった。 ［行った管理内容］ ① リードタイム短縮のため、地質調査データを工程ご とに検査して設計工程に受け渡した。 ② 技術者増員により各種解析を並行して実施した。 ③工程管理をＰＥＲＴで行い、工期内に完了させた。 ［今後のあるべき方向］当社ＴＱＭは、部署間の頻繁 なデータ受け渡しに関して改善の余地があると感じた ので、ＱＣストーリーにより改善を進めていきたい。 ３．人的資源管理 ［課題］自分の専門分野に視野が限定されがちな技術 者間のスムーズな連携が課題であった。 ［行った管理内容］ ① 業務開始当初に講習会を開き、業務・事業全体を見 渡した俯瞰的視野を持たせるとともに、インセンテ ィブの付与を図った。 ② 毎週金曜日に全員参加で工程会議を持ち、俯瞰的視 野とモチベーションの維持に努めた。 ［今後のあるべき方向］専門的応用技術力とともに、 総合的視野と高い倫理観を備えた技術者育成の必要性 を痛感した。今後は、より体系的・効率的な教育シス テムをＴＱＭ内で構築・実践していきたい。 ４．社会環境管理 ［課題］軟弱地盤対策に伴う環境影響の軽減が課題。 ［行った管理内容］ ① 副産物・廃棄物の発生が少ないことも工法選定基準 の１つとし、載荷盛土工法を選定した。 ② 周辺公共事業の調査検討を行い、盛土材調達・残土 処分とも他事業と連携することで、環境負荷・コス トとも軽減が可能であることを提案した。 ［今後のあるべき方向］我々建設技術者は、公共事業 実施の一翼を担う者として、廃棄・再生までの拡大生 産者責任の一端を負っているといえる。このことを踏 まえ、今後はライフサイクルアセスメントや環境の社 会経済評価を加えた費用便益分析の実施が不可欠であ ると考える。 ５．おわりに 以上述べた管理も含め５つの管理は密接に関連し、 トレードオフの関係にあるものもある。私は、5 つの 管理は無論、各管理の優先順位・実施手順を検討して 必要かつ十分な監理を行う総合的な監理能力を身につ け、持続可能な社会発展に貢献していきたいと考える。 ―以上― ＜別途用意してあった内容＞ 情報管理 ［課題］ＬＡＮ上で共有するファイルの、ヒューマン エラーによる取り違えや破壊等が課題となった。 ［行った管理内容］ ① ファイル最新版管理の手順書と作業標準を作成し、 講習を実施してチーム構成員に周知した。 ② ヒューマンエラーによるデータ破壊等のリスク削 減対策として、１日２回、プロジェクト用フォルダ 内全データのバックアップコピーを行った。 ［今後のあるべき方向］CALS/EC の本格導入を含め、 インターネットを介した新たなビジネスチャンスが広 がる中で、情報リスクの把握と未然防止を中心とした 情報セキュリティ対策を進める必要がある。 安全管理 ［課題］地質調査工程がクリティカルパスとなったこ とを背景的要因とした現場作業時事故・災害の防止。 ［行った管理内容］ 次のような未然防止活動を行った。 ① 業務着手前に現場作業責任者と協議して、５Ｗ１Ｈ で「安全管理手順書」を作成した。 ② 日常的未然防止活動として、作業開始前の点検作業 とＫＹＫ（危険予知活動）を徹底した。 ［今後のあるべき方向］地質調査機器類はフェールセ ーフ機能が十分とはいえないものが多いので、メーカ ーとも協議しながらフェールセーフ機能を充実させて いくとともに、ヒヤリハット活動等により、作業員の 未然防止活動意識向上にも努めていきたい。 ＜経験論文の解説＞ 1.基本的な考え方 総監は、技術体系が先に青本によって示された