高度衛生管理基本計画2要点.pdfVIP

高度衛生管理基本計画 １ 地域名 銚子地域 ２ 地域の現況 都道府県名 千葉県 関係市町村名 銚子市 地域の特徴 本地域は、銚子市の利根川河口右岸に位置する典型的な河口港であり、その背後には、肥 沃な沖積低地が広がり、海岸部や半島南部の丘陵には、千葉県最古の古生層が分布している。 水郷筑波国定公園に指定された周辺の海岸は、砂浜、天然の岩礁と変化に富んだ風光明媚な 地形を有し、年間約 277 万人 （平成21 年観光入込調査）の観光客が訪れている。また、漁 港区域内にある水産ポートセンター及びウォッセ21 （水産物即売センター）は、本漁港のシ ンボルであると同時に銚子市における水産と観光の拠点となっている。 本地域の人口は38，801 人（平成21 年港勢調査）と銚子市全体の55％を占め、水産業が 市の産業経済に与える影響は非常に大きなものである。 水産業の役割 銚子漁港は、古くから沿岸、沖合及び遠洋漁業の拠点として、まき網漁業を中心にマグロ はえ縄漁業、底びき網漁業、サンマ棒受網漁業等により栄え、北太平洋海域の陸揚げ・流通 の拠点として年間20 万トンを超える水産物が陸揚げされており、わが国の水産物供給基地 として重要な役割を果たしている。近年の陸揚量は、ピーク時（昭和59 年、819 千トン）の 30％程度（平成21 年、223 千トン）にまで落ち込んではいるが、その陸揚量は、常時全国上 位となっている。 本漁港の陸揚量の約８割は外来漁船によるもので、陸揚げされた漁獲物の約９割は地元の 冷蔵庫や水産加工場へ出荷される。また、平成20 年の銚子市の製造業出荷額（約 1,860億 円）のうち、水産加工品が約45％（約828 億円）を占めており、全国の水産加工業の約2.4％ を担っている。 これらに加えて、首都圏をはじめ、全国の消費地と直結可能な地理的優位性や、大規模な 204 千トンの冷蔵能力及び3639Ｔ/Ｄの冷凍能力を有しており、鮮魚や冷凍水産物のストッ ク拠点としての役割も有している。 銚子漁港は全国有数の陸揚港であり、銚子沖合に限らず広範囲の漁場で漁獲されたものが 陸揚げされている。主な水産物は、マグロ類、カジキ類、イワシ類、サバ類、ブリ類、イカ 類、アジ、カツオ、サンマ、キンメダイ等である。 漁港内の銚子市漁業協同組合（以下「銚子市漁協」という。）が開設する「銚子漁港魚市 場」は第１市場から第３市場が設けられ、取り扱う水産物毎に下記のとおり役割分担がなさ れている。 （第１市場） マグロはえ縄漁船の漁獲物であるマグロ類及びカジキ類が陸揚げされ、大物は 1 尾ずつ、 小物はスカイタンク毎に入札され、仲買人を通じて出荷されている。小物のビンナガマグロ については加工用として冷凍保管される。 なお、第１市場は東日本大震災により被災しており、仮設の簡易な荷さばき所を整備し、 一部の水産物は衛生管理に配慮した取扱いを行っているが、既設の荷さばき所は、現在は使 用できない。従って、本計画におけるマグロ等の取扱いについては、被災前のものである。 （第２市場） まき網漁船の陸揚げが主で、漁獲物はイワシ類、サバ類、ブリ類、アジ類などである。 イワシ類やサバ等の多獲性魚は、見本入札に附された後、漁船から直接トラックに積み込 み運搬され、その多くが加工用途として冷凍される。 （第３市場） 底びき網漁船を始めとして、小型船の陸揚げが多いが、カツオ、マグロのまき網漁船や サンマ棒受網漁船の陸揚げ（外港部の岸壁も使用される）が行われている。底びき網漁な どで漁獲されるヒラメ等の底魚は陸揚げ後、市場にて入札され、多くが鮮魚用途として容 器に包装され出荷される。 なお、サンマは陸揚げ後、第２市場の多獲性魚と同様の処理が行われ、また、まき網の マグロ、カツオについては第１市場と同様の処理が行われる。 第１卸売市場 第２卸売市場 マグロはえ縄漁船 イワシ・サバまき網漁船