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博博博博士士士士论论论论文文文文要要要要旨

様式 D5 号 博 博 士士 論論 文文 要要 旨旨 博博 士士 論論 文文 要要 旨旨 題 目 長期臥床患者 の拘縮手 の清潔ケア に関する研究 Study on hygienic care for contracted hands of bedr idden patients 指導教授 川島 和代 教授 入学年月 平成 20 年 4 月 入学 学籍番号 n0807601 氏 名 中田 弘子 【緒言】 長期臥床患者の拘縮した手指の清潔ケアでは,ヌメリや独特の異臭を経験する.手の汚れや臭い は不衛生であるということだけではなく,患者や家族の QOL を低下させるので問題は大きい.著 者らの研究結果では拘縮手の衛生状態は不良であり,その汚れは通常の入浴ではほとんど改善せ ず,手浴または入浴時の入念な手指洗浄では有意(p0.05)に汚染度は低下するが,その効果はいず れも 2 日間程度であった.つまり,拘縮手の清潔を維持するためには少なくとも週 3 回以上の手洗 いが必要であると思われるが,臨床では十分な頻度で実施できない現状がある.看護の現場では手 浴等のケア不足を補い,洗浄後の手指の清潔をできるだけ維持するため看護 ・介護職の経験知によ りハンドロールを用いたケアが実践されている.手指の過度な密着や湿潤を防止し,汗や汚れを吸 着するためにロール状にしたタオルやガーゼを手掌部に把持させる.しかし,こうしたケアの実態 は十分明らかではなく,標準的なケア方法やガイドライン等は示されてはいない.また,清潔ケア としてのハンドロールの効果に関するエビデンスも十分には得られてはいない. 一方,看護師が手指の清潔ケアを行えない理由 として物品の不備も指摘されている.洗面器を使 用した側臥位での手浴は,対象者にとって苦痛な肢位となるため安楽性が低下すること,看護師が 手浴で負担に感じることは患者を安楽な姿勢で手を容器内に入れられないことが明らかとなって いる.手指に拘縮がみられる患者では,手浴はより一層困難となる.こうした清潔ケア用具の不具 合が指摘 されながらも,これまで手浴専用の用具の開発例はみられなかった.手浴方法や用具が改 善されることにより,より安定的な手指ケアの実施に繋がることが期待できると考える. 【研究目的】 本研究は長期臥床患者の拘縮手の衛生性の向上を目指し,以下の 3 点により,拘縮手の清潔ケア に関してエビデンスを確立すると共に,拘縮手の清潔ケア方法の提案に繋げることを目的とした. Ⅰ.長期臥床患者の拘縮手への清潔ケアの実態を明らかにし,清潔ケアの課題を検討する. Ⅱ.拘縮手にハンドロールを用いることの清潔保持効果を検証し,ケアの根拠を明確する. Ⅲ. 患者の安楽性と看護者の利便性をより高める手浴専用用具を開発し,提案する. 【方法・結果・考察】 Ⅰ.全国の療養型病棟における拘縮手の清潔ケアの実態を明らかにするため,ランダムサンプリングした 987 施設に対し質問紙調査を実施した.回収は 590 病棟分(回収率 59.8%)であった.入浴回数が週 2 回の病棟は約7 割,手浴が週1 回以上実施されている病棟は約6 割であった.ハンドロールは98%の病 棟で使用されていた.ハンドロールを使い捨てにしている病棟は 1 割程度であり,多くは職員により再生さ れていた.ハンドロールを毎日交換している病棟は4 割程度であった.拘縮手の清潔ケアの困難感では, 洗いにくいと回答した看護師が最も多く,次いでハンドロールの脱着が困難なことであった.これらの結果 から,ハンドロールを用いるケアの効果の検証,拘縮手の洗浄を容易にするための手浴用具や方法 の検討,拘縮手の特性を考慮したハンドロールの検討等が課題 となった. Ⅱ.拘縮手に対するハンドロールの汚染防止および防臭に与える効果を客観的に明らかにするため,手 指拘縮がみられる65 歳以上の入院患者20

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