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独立行政法人 港湾空港技術研究所 構造・材料・空港舗装ニュース 2012 年5-6 月（Vol. 16） Materials, Structures, and Airport Pavement 港湾空港技術研究所の構造研究チーム，材料研究チーム，空港舗装研究チームの最近の話題を紹介します． 研 究 コンクリート中におけるステンレス鉄筋の耐食性 海洋環境のように厳しい腐食環境においては，耐食性に優れるス テンレス鉄筋を用いることで，コンクリート構造物の耐久性を大幅 ステンレス鉄筋(腐食なし) に向上させることができます．最近，ステンレス鉄筋を埋設したコ ンクリート（海水シャワー暴露場に11年間暴露）の解体調査を行い ましたが，ステンレス鉄筋は通常の鉄筋に比べて非常に優れた耐食 性を示していました．近々結果を報告します． 研 究 航空機のオーバーラン対応のためのアレスティングシステムの材料 空港には，航空機のオーバーラン事故防止のため，滑走路両端に 長さ 90m の用地が確保されています．今後，安全性向上のため，こ の長さが240mに延長される予定です．既存空港では新たな用地確保 が難しいため，代替措置として航空機を限られた距離で強制的に停 止させるアレスティングシステムの導入が検討されています．空港 舗装研究チームでは本システムに適した材料を研究中です． ESCO社HPより引用 海 外 th 14 ICAAR への参加報告 5/21-25 にアメリカのテキサス州オースティンで開催された 14th International Conference on Alkali-Aggregate Reaction（14th ICAAR）に，川端が参加し，次頁(3)-(5)の研究成果を発表してきま した．会議のテクニカルツアーでは，テキサス大学オースティン校 の暴露場（右写真）の見学もでき，有意義な意見交換ができました． 15th ICAARは2016年にブラジルのサンパウロで開催予定です． 受 賞 土木学会から表彰されました． ○ 吉田賞【論文部門】 加藤絵万，審良善和，岩波光保，横田弘：「断面修復を施したコン クリート床版の鉄筋腐食性状に関する検討」 ○ 吉田研究奨励賞 西田孝弘：「コンクリート比抵抗の環境作用依存性を積極利用した 塩害進行モニタリング手法の構築」 ひ と 川名さん，お疲れ様でした． 5/31 をもって，空港舗装研究チームの特別研究員 川名太さんが 港研での勤務を終えられました．川名さんには，3 年 2 ヶ月という 長きにわたり，空港舗装研究チームを力強く支えて頂き，大変お世 話になりました．6 月からは，土木研究所にて，引き続き舗装の研 究を継続されています．新しい職場でのますますのご活躍を心より 祈念しています．これまで本当にありがとうございました． 最新の成果発表 岩波光保：港湾コンクリート構造物の予防保全のための点検診断技術，月刊建設，Vol.56，No.5， (1) pp.16-18，2012.5. 西田孝弘，岩波光保，川端雄一郎：コンクリート内部の鉄筋腐食によるひび割れの検知に対する比抵抗 (2) モニタリングの適用可能性検討，第66回セメント技術大会講演要旨，pp.108-109，2012.5. H. Goda, Y. Kawabata, M. Uchino, M. Iwanami, and M. Hibino: Application of digital image (3) correlation method to strain release for ASR deterioration, Proceedings of 14th International Conference on Alkali Aggregate Reaction, Texas, USA, CD-ROM, 031711-GODA, 2012.5.