医用治疗机器学Ⅱ.PDF

医用治療機器学Ⅱ 
 第７回：超音波の手術装置　-超音波切開・凝固装置- 第７回のテーマ ¡  「超⾳波切開凝固装置」 ¡  超⾳波切開凝固装置の原理・構造、適応、取り扱いと 安全管理について学ぶ。 ¡  シラバスでは触れていませんが、次回のテーマ・結⽯ 破砕装置の説明にも⼊ります。 前回出した予習課題 ¡  前期に学習したCUSAがどんな機械 だったか、復習しておいてください。 ¡  特に、振動の周波数や、ストロークの 長さなどは覚えて来ておいてください。 超音波を用いた手術装置 ¡  超音波凝固切開装置 ¡  超音波振動で凝固、切開を行う ¡  超音波吸引装置 ¡  CUSA ¡  超音波結石破砕装置 超⾳波吸引装置 ¡  教科書P143 ¡  機械的な振動を与えて、軟部組織を破砕する。 ¡  ⽪膚や⾎管、神経などの弾性のある部分は破砕されな い。 ¡  吸引と⾔っても、こちらは⼿術器具 ¡  別名：CUSA ¡  超⾳波振動 ¡  圧電効果、電気ひずみ効果、磁気ひずみ効果 ¡  振動周波数： 20〜30(23〜38)kHz ¡  振幅：  100〜300μm 超⾳波吸引装置の構造 ¡  構造 ¡  超⾳波振動で組織を破砕する。 ¡  ⾎管や神経のような柔らかい組織は傷つけない ¡  洗浄⽔で洗い流し、破砕した組織ごと吸引する。 ¡  洗浄⽔は⽣理⾷泉⽔： 組織に吸収されても浸透圧を変えない ¡  冷却⽔で機器を冷やす。 ¡  冷却⽔は蒸留⽔： 機械を錆びさせない 過去の問題から ¡  問題[09A73] 超⾳波⼿術吸引器（CUSA）について誤っているのはど れか。 a. 超⾳波エネルギーで組織を乳化する。 b. 超⾳波による振動で除去したい組織を凝固する。 c. 振動による摩擦熱で⾎管はすべて凝固される。 d. 主に肝臓の⼿術に使⽤される。 e. 除去したい組織は⽣理⾷塩液とともに吸引される。 1. a、b  2. a、e  3. b、c  4. c、d  5. d、e ¡  [3] 超音波切開凝固装置 ¡ シザースに超音波振 動を伝達 ¡  機械的振動の摩擦熱を 利用 ¡  周辺組織を出血しないよ うに凝固させながら、組 織・血管等の切開を行う。 ¡  オリンパスのページから ¡  教科書P151 超音波切開凝固装置 ¡  45～55kHzの周波数で振動 ¡  50～100μmの幅で往復運動を繰り返す ¡  ブレードの振幅（ストローク幅）は調整可能 ¡  ブレード　=　「刃」 ¡  この幅で、「切開」と「凝固」を切り替える ¡  超音波振動の摩擦熱で「凝固」を行う ¡  タンパク質の「熱変性」を利用 ¡  グリップを握る強さで切開の程度を調整 シザース ¡  特許電子図書館のWEBページから シザーハンズ 超音波切開凝固装置の特徴 ¡  切開と凝固を同時に行える ¡  止血能力が優れ、手術中の出血量が非常に少ない ¡  電気メスと比べ、熱損傷が少ない ¡  術野に煙が発生しない ¡  「臨床工学講座 医用治療機器学　医歯薬出版株式会社」 ISBN978-4-263-73400-1より 過去の問題から ¡  問題[20A65] 装置と問題点との組合せで誤っているのはどれか。 1. 超⾳波凝固切開装置 キャビテーション 2. 電気メス 電磁障害 3. ⼈⼯呼吸器 圧損傷 4. ⼼臓ペースメーカ 熱傷 5. ⾼気圧治療装置 減圧症 第８回の予習 ¡  高校の数学などの教科書で、以下の 図形をどのようにあらわすか、調べて おいてください。 ¡  放物線 ¡  楕円 ¡  円