被壳出血により右片麻痹高次脑障害を呈した症例.pdf

リハビリテーション科 理学療法士 林 ゆり  今回、左被殻出血後右片麻痺を呈 し、移乗・移動動作に介助を必要と していた症例に対し、早期に社会復 帰を目指す目的で疾患別リハビリ テーションに加え、セルフエクササ イズを施行した結果、ＡＤＬ・歩行 能力向上し、自宅退院に至ったので 以下に報告する  年齢 ４０歳 性別 女性  診断名 左被殻出血、右片麻痺、運動性失語  現病歴 平成２２年１２月６日 洗顔中に意識消失し、 Ｎ病院 救急入院 平成２３年１月１７日にリハビリ目的にて 当院転入.同日よりＰＴ、ＯＴ、ＳＴ開始 意識清明、運動性失語あり、コミュニ ケーションはYES ・NOで可能  ブルンストロームリカバリーステージ 右上肢Ⅲ 右手指Ⅱ 右下肢Ⅳ  関節可動域テスト 著明な制限なし 足クローヌス（＋）  基本動作 寝返り 左側(非麻痺側)方向に自立 起き上がり 左側(非麻痺側)方向に自立 座位 軽度左側偏移しているが支え無しで可能 移乗 左側(非麻痺側)優位、右下肢への荷重が不十 分 左側方向への動揺が大きく、左側にバランス を崩す事があった  姿勢筋緊張(座位、立位) 筋名 程度 僧帽筋 中等度亢進 大胸筋 中等度亢進 腹斜筋群 低下 腰背筋 中等度亢進 大殿筋 低下 大腿四頭筋 中等度亢進 ハムストリングス 低下 下腿三頭筋 中等度亢進  歩行(装具非装着) 遊脚期 ①股・膝関節屈曲 ・足関節背屈不十分 ②右下肢に対する体幹の代償動作が多い 立脚期 ①下腿三頭筋が伸張され足クローヌス出現 踵からの足底接地困難 ②麻痺側下肢で十分に体重支持が困難  ＦＩＭ（９０点） １/17 （初期） 食事 ７ 整容 ７ 清拭 ４ 更衣（上） ４ 更衣（下） ７ トイレ動作 ７ 移乗 ４ トイレ