研究开发领域-科学技术振兴机构.PDF

研究開発の俯瞰報告書 ナノテクノロジー・材料分野（2015年） 101 ３．研究開発領域 ３.１ 環境・エネルギー 持続可能な社会の実現に向けて、3E （Energy ・Environment ・Economy）の視点での バランスの取れた取り組みが重要になっている。特に、エネルギー資源の乏しい日本に とって、非効率なエネルギーの大量消費を根本的に見直し、化石燃料や原子力から太陽 光発電や風力発電、地熱発電といった再生可能エネルギーの利用拡大を促進し、エネル ギー自給率を向上させることが求められている。 環境・エネルギーへのナノテクノロジー・材料分野の貢献としては、再生可能エネル ギーの高効率利用、効率的なエネルギー蓄積・変換、CO2 排出量の削減などを可能にす る材料技術、デバイス技術、プロセス技術を提供することにあり、ここでは重要な研究 開発領域として、太陽電池、人工光合成、燃料電池、熱電変換、蓄電デバイス、パワー半 ー ギ ル ネ 域 エ 領 ・ 発 境 開 環 究 研 導体、グリーンプロセス触媒を取り上げている。 太陽電池および人工光合成は、再生可能エネルギーの一つである太陽光エネルギーを 電気エネルギーまたは化学エネルギーに変換するものであり、新たな物理的・化学的現 象の探索や、新たな半導体材料や触媒材料の開発、素子構造の革新などにより、変換効 率向上、耐久性向上や低コスト化などが進められている。 燃料電池および熱電変換は、化学エネルギーまたは熱エネルギーを電気エネルギーに 変換するものであり、新たな触媒材料や熱電変換材料の開発などにより、変換効率向上、 低コスト化などが進められている。 蓄電デバイスは、電気エネルギーを蓄え、必要に応じて放電するものであり、新たな 電極材料や電解質の開発などにより、大容量化、高出力化、耐久性向上などが進められ ている。 パワー半導体は、電気のオン・オフ、昇圧・降圧、直流・交流変換などに利用されるも のであり、新たな半導体（ワイドギャップ半導体）の利用や素子構造の革新により、動 作時の電力損失を抑制し、パワー半導体を用いた電力制御装置の小型化・軽量化が進め られている。 グリーン触媒は、化成品合成やファインケミカルズ合成の製造プロセスに用いられる ものであり、新たな触媒材料の開発により、多段階で行っていた反応を１段階で行うな どプロセスの短縮、精密合成、環境負荷の低減などが進められている。 CRDS-FY2015-FR-05 国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター 研究開発の俯瞰報告書 ナノテクノロジー・材料分野（2015年） 102 ３. １. １ 太陽電池 （１）研究開発領域の簡潔な説明 太陽光を電気エネルギーに変換するデバイスを研究開発する領域である。既に基盤技 術が構築されているシリコン系太陽電池に関しては、さらなる低コスト化が課題になり、 最近高効率化の進展が著しい有機系太陽電池については、分子設計、プロセス技術の構 築、劣化機構の解明などを通じて、変換効率 15％以上のレベルを実現することが課題と なる。さらに超高効率を目指した量子ドット系などの新構造太陽電池の開発に取り組む 必要もある。加えて特筆すべきは、ここ数年で急激に研究が進展している有機無機ハイ ブリッド型のペロブスカ