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超高齢社会における学習機会提供のあり方

平成27年３月

名古屋市教育委員会生涯学習部生涯学習課

はじめに

現在、我が国の平均寿命は世界一の水準にあります。一方で出生率の低下による少子化

により、歴史上経験したことのない速さで高齢化が進んでいます。平成22年総務省の国勢

調査の結果、高齢化率は22.8％に達し、日本は既に「超高齢社会」を迎えております。

文部科学省では、平成23年9月「超高齢社会における生涯学習の在り方に関する検討会」

を設置し、高齢者教育の現状と課題について整理するとともに、超高齢社会においてプレ

高齢者を中心とする成人が取り組むべき学びのあり方の検討を行いました。そして、平成

24年3月「長寿社会における生涯学習の在り方について～人生100年いくつになっても学ぶ

幸せ「幸齢社会」～」(以下、「報告書」）を公表し、長寿社会における生涯学習の考え

方を示しました。

名古屋市では、「名古屋市総合計画2018」（平成26年）において、多くの元気な高齢者

が豊富な経験を活かせるような活躍の場を創出し、社会の支え手として活躍できるための

支援を施策として挙げ、「次期名古屋市教育振興基本計画」（平成27年）において、市民

が生涯を通じて、学びを継続できるようにするとともに、その成果を生かし社会で活動で

きるよう支援するとしています。

名古屋市教育委員会生涯学習部生涯学習課（以下、「生涯学習課」）では、名古屋市民

大学、大学連携講座、市民大学公開講演会等、様々な講座・事業を実施しています。また、

各区に設置されている名古屋市生涯学習センター、名古屋市女性会館（以下、生涯学習セ

ンター等）においても様々な講座・事業を実施しています。これらの講座・事業は高齢者

の受講が多く、高齢者への学習機会提供につながっています。しかし、本市の施策をより

推進するために、生涯を通じた学びの継続や、学習成果を生かした社会参加を見据えた学

習機会の提供が一層求められています。

そこで、超高齢社会における学習機会提供のあり方について、大学との連携、他市町村

の取り組みの分析等を通して、提案をいたします。

※名古屋市生涯学習推進センターは、平成26年3月に廃止となり、名古屋市民大学、大学連携講座等

の講座・事業は生涯学習課に引き継がれました。本報告書では、平成26年3月までに名古屋市生涯学

習推進センター主催で実施された事業については、推進センター主催と表記いたします。

平成27年３月

名古屋市教育委員会生涯学習部生涯学習課

もくじ

はじめに

Ⅰ研究のねらい……………１

Ⅱ研究の計画………………１

Ⅲ超高齢社会における学習機会の実態…………………１

１超高齢社会における学習機会提供の必要性………………１

２名古屋市の生涯学習機関の超高齢社会における学習機会提供の実態…５

３生涯学習に関する市民意識調査から見える実態…………６

４今後の方向性…………………７

Ⅳ名古屋市生涯学習センターにおける超高齢社会に対応した講座について………８

Ⅴ大学と連携した講座……………………１０

１超高齢社会における学習