新幹線における効果的なバラスト粒度分布に関する研究.pdfVIP

4-065 土木学会第59回年次学術講演会（平成16年9月） 新幹線における効果的なバラスト粒度分布に関する研究 ○ＪＲ東日本 正会員 田 渕 広 嗣 ＪＲ東日本 正会員 本 卓 也 ＪＲ東日本 非会員 田 島 正二郎 １．はじめに１．はじめに １．はじめに１．はじめに 新幹線のバラスト軌道における軌道整備の施工精度は、近年の様々な取組みや機械施工により向上してきている。しかし、高速区 間の分岐器における施工精度は、材料交換 （マクラギ交換、スクリューボルト補修、道床交換等）を行い、軌道改善に努めてきたが、 現在でも、施工精度が低く繰返し補修箇所となっている。 また、今後の新幹線の高速化を考慮するとさらに高度な施工精度が求め られる。そこで、施工精度向上のための課題を検討した結果、今回、道床砕石の粒度について検討することとした。その結果、良好 な結果が得られたため報告する。 ２．現状分析２．現状分析 ２．現状分析２．現状分析 新幹線の計画こう上量は現在5～10mm 程度と在来線と比較し、かなり小さいにも関わらず、砕石のサイズは在来線と同じサイズで ある。小さいこう上量に対して砕石が大きいことから、つき固め後の砕石のかみ合わせが悪く、すぐに元の軌道状態へ戻ってしまう ことが考えられる。具体的には、当夜つき固め後の静的の仕上り状態への影響や、当夜こう上量とおり正確にレールをこう上させた にも関わらず、列車荷重の初期沈下による動的の軌道状態への影響等が考えられる。 ３．目的３．目的 ３．目的３．目的 現在新幹線で使用している砕石粒度分布率が新幹線のこう上量に適していないと考えられる。そこで今回、新幹線のこう上量に適 した砕石粒度分布を提案し軌道整備の施工精度の向上を目指す。そのため、施工精度を上げる為、より小さい砕石を使用することと し、施工精度確認試験、軌道持続性確認試験、本線施工により効果を検証した。 ４．施工精度確認試験４．施工精度確認試験 ４．施工精度確認試験４．施工精度確認試験 １）概要 保守基地線において、従来粒度分布と新粒度分布（3 号4 号砕石1：1、1：3 で混合したものを図－1のように補充した２ケー ス）の試験区間を準備した。そして、各ケース３種類のこう上量によるＴＴつき固めを実施し（計９ケース）、施工性と施工精度 を比較した（表-1）。また、砕石に色をつけ、各ケースの砕石のマクラギ下への入り具 100 合と、施工後のマクラギ下の粒度分布を確認した。 90 80 ２）試験結果及び考察 70 60 基準最大 ・3 号4 号砕石を1：3 の割合で混合したものを補充した場 ]