空気圧システム基礎特性研究委員会（流量特性に.pdfVIP

香川 利春：空気圧システム基礎特性研究委員会（流量特性に着目した省エネ化及び信頼性研究） E56 資 料 空気圧システム基礎特性研究委員会 （流量特性に着目した省エネ化及び信頼性研究）* 香川 利春** * 平成 20 年 6 月 13 日原稿受付 ** 東京工業大学精密工学研究所，〒226-8503 横浜市緑区長津田町 4259 R2-45 １．はじめに 空気圧システムは簡便性，環境性能，初期投資の低さなどから広く利用され，自動車産業や半導体製造装 置にも多用されている．本委員会は空気圧システムの諸問題に対して流量計測，電磁弁・サーボ弁の特性表 示方法，消費エネルギーの計測などの基礎的問題をテーマとして取り上げ，研究分野の進展を企画する． ２．委員名簿（平成19 年） 香川利春（委員長，東京工業大学），ハルス ラクサナグントル（幹事，東京工業大学），赤井英夫（委員， 太陽鉄工(株)），池内昌三（委員，東京メータ(株)），海老原邦夫（委員，クロダニューマチックス(株)），亀 谷裕敬（委員，日立製作所(株)），小川辰志（委員，マックス(株)），小林敏也（委員，東京メータ(株)），小 倉厚（委員，東京メータ(株)），佐々木政彰（委員，TACO(株)），島田晴示（委員，ニッタームアー(株)），妹 尾満（委員，SMC (株)），高橋隆通（委員，甲南電機(株)），高橋浩爾（委員，上智大学），寺澤勝彦（委員， CKD(株)），長岐忠則（委員，妙徳(株)），中村武（委員，SMC (株)），高牟英治（委員，オリオン機械（株））， 谷口宏次（委員，東急車輛），藤山 武男（委員，マックス(株)），藤野謙司（委員，JR 東日本），山本円朗 （委員，東京メータ(株)），渡邊勇治（委員，クロダニューマチックス(株)） ３．話題提供された議題 1) 酸素濃縮器について（小原） 呼吸器系，循環器系などの疾患により著しく呼吸困難をきたす患者自らが在宅で酸素吸入することを 在宅酸素療法（HOT）という．英米の HOT についての比較研究により，低酸素血症を伴う慢性閉塞 性肺疾患の患者に HOT を行うと生存予後が延長することが確認されている．当該報告にて，酸素供給 装置として安全性が高く，取り扱いが簡単である酸素濃縮器のコンプレッサーの特性を検討した． 2) 消炎機構を有するスリット型減圧弁設計に関する研究（浅野） 水素ガスを安全利用するためには火炎を消炎するフレームアレスター(逆火防止装置)の開発，さらに 性能評価が必要となる．当該報告にて，ラジアルスリットを用いたフレームアレスターを提案し，国 際基準の規定に基づきデトネーションの実験を行い，燃焼波及び衝撃波の速度を計測し消炎特性を明 らかにした． 3) ISO 国際規格会議状況報告(等温化圧力容器を用いた電気入力空気圧制御弁特性計測)（ハルス） ISO Isothermal Discharge Method 6358 の空気圧機器の流量特性試験法に等温化圧力容器を用いた試験 法が DIS （Draft International Standard)として認定された．電気入力空気圧制御弁の試験(ISO/CD 10094) は2007 年に提案された．しかし，その試験は現在実施されていない．当該報告にて，非等温化圧力容 器および等温化圧力容器を用いて，電気入力空気圧制御弁の動特性試験を実施し，各制御弁の特性を 第 39 巻 第 E1 号 - E56 - 2008 年