「アクラー」の取扱いにおける環境、健康及び安全の全貌「アクラー.doc

「アクラー?」の取扱いにおける環境、健康及び安全の全貌 「アクラー?」フィルムは過去25年間にわたって安全に薬品包装及び工業用途に使用されてきました。フィルムコンバーター、熱成形包装工場及び最終顧客である消費者がアクラーを引き続いて安全に使用して戴けるようハネウェルインターナショナルはアクラーの取り扱いにおける環境、健康及び安全に関する全貌を本冊子に纏めました。 背景 アクラーフィルムを製造するために2種類の基礎的なポリマーが使用されます。クロロトリフロロエチレン(CTFE)ホモポリマーとクロロトリフロロエチレン-弗化ビニリデン共重合体です。これらポリマーから作られるフィルムは両者ともに透明なフィルムで卓越した湿度遮断性能を示します。 フィルムコンバーター 通常アクラーフィルムは他の支持基材、例えば塩ビあるいはポリエチレンと接着剤によってラミネートして使用します。　一般的なラミネート工程において二種の基材を貼り合わす箇所であるニップロールによってアクラーは温度77℃(170 F) まで加熱されます。アクラーフィルムはこの程度の温度では安定ですからガスの発生すなわちポリマーの分解はありません。　従って安全な作業環境を保つための特別な対策を施す必要はありません。フィルムの変形を防ぐためあるいは局所的な換気が必要となることから、ハネウェルはフィルムを温度190C以上にしないことを奨めています。 アクラーフィルムあるいはラミネートをカットしないといけない用途について、適切な身体保護具を使用する場合を除いてレーザーを使用しないことを奨めています。　実験結果によればレーザーによってアクラーが結晶化してフィルム表面に微細な粉末状の残差が生成します。　多くの微細粉末と同じようにこの残差は皮膚を刺激します。 ラミネート工程で発生するアクラーを含む廃棄物は塩ビあるいは塩化ビニリデンコートフィルムといったハロゲンを含む廃棄物と同様な方法で取り扱う必要があります。ハネウェルは廃棄物処理方法として、排気中の酸性ガスが所期のレベル以下に保たれるように特別設計された焼却炉がある場合のみ焼却法を推奨します。焼却炉は耐腐食性材料を使って建設し、最低温度850℃で運転し、そして排気ガスを中和するスクラバーが装着されている必要があります。　アクラーラミネートのリサイクルが難しいことから土中へ埋めることも廃棄処理方法の選択肢の一つです。 熱成形作業 アクラーラミネートは医薬品のブリスター包装に最も普遍的に使用されています。　この用途でラミネートは通常の熱成形機が備えているヒートプラーテンによって90～160℃に加熱されます。　標準的な包装ラインの周辺で採取したエアサンプルについての試験結果によると作業室での露出は以下の表に示すようになりました。 フィルム構造 塩化水素 (ppm) 弗化水素 (ppm) CTFE (ppm) PVC(250μ)/ Aclar?(51μ) 0.10 ND ND PVC(250μ)/PVdC (40 g/m2) 0.09 ND ND PVC (250μ) 0.05 ND ND 推奨露出限界値 5.0 1.8 - 3.0 5.0 上記データからわかるように全てのデータは推奨露出限界値よりも遙かに低くなっています。安全な作業環境を創るための特別な対策は必要ありません。 最終ユーザーもコンバーターが抱いていると同様に廃棄処理に対して関心を持っております。しかし、その廃棄処理物中のハロゲン含量があまり大きくはないので多くの場合焼却が廃棄処分の選択肢の一つとなります。 焼却設備サイドとしては最終決定をする前に、塩ビ系収縮包装フィルムのようなハロゲン含有廃棄物のソースがあるかどうか、および合計処理物中のアクラーラミネートの量について考慮しておく必要があります。 消費者 アクラーラミネートが薬品包装用途に圧倒的に多く使用されていることから消費を二つのグループにはっきりと分けることができます。 病院と家庭での使用です。　フィルムが室温以上に露出されることがあり得ないことからアクラーラミネートの取扱いはどちらのグループに対しても健康障害を与える心配はありません。　個々のブリスターが加熱面に接触したとしても発生する塩酸、フッ酸あるいはCTFEの量が推奨環境限界値に近い値になることは考えられません。 二つの消費グループに対する廃棄物の性格は非常に違っています。　病院についていえば塩ビ製チューブ、袋、包装材料といった他のハロゲン含有廃棄物が存在することから、実際に生ずる廃棄物中のハロゲン含有量は非常に高いのです。これと比較すれば標準的な市町村廃棄物のハロゲン含有量は遙かに低いと云えます。　何れの場合もアクラーブリスター包装が含まれていたとしても、廃