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  • 2017-02-06 发布于湖南
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空からの黄害とその原因

空からの黄害とその原因 梶 勝 次 は じ め に 1972 年7月 1 日夜から 2 日朝にかけて,留萌市や石狩管内浜益町一帯に黄色い粉体が降り, また 7 月6 日には函館市郊外の住宅地に黄色い汚物らしいものが降り, 空からの黄害 と騒 がれた。 この小稿は,上記 2 つの例をとりあげ、その被害状況と原因について 2、3 の知見を述べる。 なおこれら黄害は,今後も発生しうると考えられるので,読者の参考になれば幸いである。 留萌?浜益の場合 7 月1 日夜から 2 日朝にかけて留萌市や浜益町一帯に降った ものは、粉末ジュースのようなもので,地面,屋根から木の葉 まで一面ベットリとなったという。この粉末を分析調査してい た道立衛生研究所から、資料をいただき光学顕微鏡下で観察し た。 写真-1 は、顕微鏡写真による粉末を示したもので,夾雑物 が殆んどなく,すべてが花粉粒であり,同一樹種の花粉である と考えられた。花粉粒は,樹種によりその大きさ,形および色 などが異なり,樹種を決定することができる(図-1 参照)。 花粉粒が遠くに飛散しやすいように,気のう(空気の袋,写真-1 矢印)を持った樹種は限 られており,マツ科特有のものである。ここで,考えられる属別の花粉粒の特徴を示すと,図 -2 のとおりであるが,北海道において大量の花粉が飛散する樹種は,トドマツ,エゾマツお よび導入樹種であるマツ類である。 花粉粒の大きさも樹樹により異なるので,属や種を決定する決め手となる場合が多い。写真 に示す花粉粒の大きさ(長径)は平均 80μであった。この事実より,トウヒ属あるいはモミ属 の花粉粒であると考えられるが,いずれの樹種かは判定し難い。しかし,留萌や浜益一帯には, 多量の花粉を放出する大面積の天然林または人工林がないことと,花粉の飛散時期は一般に, トドマツは 6 月上~中旬,エゾマツは 6 月中~下旬であり,これらの飛散時期と 7 月1~2 日 に降った時期を考慮すると,花粉は遠方から運ばれてきたものとも考えられる。 留萌測候所の話では,花粉が降ったとみられる時点の気象状況は西の風 5 m 程度,雨がとき どき降ったという。また当時の北海道上空の気圧配置はかわりやすく花粉の飛散源は明らかで ないが,考えられるのは,道央から道北にかけて比較的海抜の高いところに多く自生するエゾ マツの花粉が上昇気流にのって運ばれ,当日雨とともに降ったという見かた。あるいは,場合 によっては,冬型の気圧配置の時にソ連の沿海州や黒龍江州などからなるいわゆる極東地方に あるエゾマツ林から運ばれてきたとも考えられる。 結局,花粉が降った場所,気象状況および花粉の形,大きさ,開花時期,樹林帯の有無など から,この花粉はエゾマツであるらしいことが明らかになった。しかし,花粉の飛散源地は今 のところ明確ではない。 函 館 の 場 合 7 月6 日に函館市郊外の住宅地に被害があり,当地では約 1 週間前にも被害があったという。 いずれも正午近くから 1 時間前後にかけて,赤茶けた斑点状の黄色いシミが着き,その色とし 尿に似たにおいから汚物と騒がれた。場所は函館空港から北西に約 1 ㎞のごく限られた地域で ある。 直径約 5 ㎜の斑点状の物質を顕鏡したところ,写真-2a ,b に示すように明らかな花粉粒が 多数見出された。早速問い合せたところ,市河さんから,多分シナノキの花粉で,黄害の原因 はミツバチの糞であろうとの返事をうけた。さらに,同じような 例として別の空港近くでも騒ぎとなり,また電車の沿線の住宅地 でも問題になった話を聞かされた。その沿線の近くに住む住民は, これを電車のトイレから飛散するものであると企業に抗議したが, 専門家が顕鏡したところ,多量の花粉粒を見出し,ミツバチの糞 であることを明らかにしたという。 黄害がミツバチの糞であると決めるには,次の事項が特徴であ る。 (1)限られた地域に被害をうける。 (2)年間をとおして植物の開花期だけ被害をうける。 (3)1 日のうち一定時間に被害が集中する(ミツバチの採蜜時期 および時刻が北海道ではちょうど被害時間である)。 (4)斑点の大きさは 5 ㎜前後である。 (5)大量の花粉粒が観察される。 (6)近くに営巣がある(採蜜業者がいる)。 (7)斑点は,その色やにおいが汚物に似ている。 上記の事項などがあげられるが,これらの特徴を裏づけるため には,ミツバチは必ず空中脱糞をすることなど,その習性を詳細 に述べなければならない。ここではその 1 部を紹介し大略を省く ことにする。 ミツバチは営巣上で旋回して仲間と会話するいわゆる ゛尻ふりダンス は有名な動物社会の ゛ 話である。この

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