技技技技術術術術解解解解説説説説 「「「「食食食食品.PDFVIP

技術技術解解説説 「「食食品品中中かからら発発見見さされれるる異異物物のの元元素素分分析析ににつついいてて」」 技技術術解解説説 「「食食品品中中かか らら発発見見 さされれ るる異異物物のの元元素素分分析析ににつついいてて」」 」」」」 」」」」 １．１．はじめにはじめに また、エネルギー分散型分光法の他に、試 １１．．はじめにはじめに 食の安心 ・安全に対する関心の高まりに伴 料から発生するＸ線を分光結晶により分光す い、食品関連企業から当センターに寄せられ る 波 長 分 散 型 分 光 法 （wavelength る異物相談が増加傾向にあります。昆虫、微 dispersive (X-ray) spectrometry, WDX また 生物、植物片、動物毛、骨、金属、鉱物など は WDS）もあります。 の異物の分析は、目視や顕微鏡による形状及 一般に、エネルギー分散型は波長分散型よ び組織構造の観察、物性試験、機器分析など りも分解能が低く測定感度は劣りますが、装 により行いますが、近年の異物分析に関する 置の大きさがコンパクトで測定が迅速、試料 相談は複雑化しており、元素分析や赤外部吸 調製が容易、試料が微量でも測定が可能など 収スペクトル測定、熱分析など様々な機器分 多くの利点があり、汎用的に元素分析で使用 析を用いる事例が増えています。 されています。測定では、試料サイズや分析 異物分析は測定試料によって分析内容が全 可能な元素の範囲、測定感度、分布測定 （マ く異なるため、試料特性に応じた分析方法の ッピング）の必要性など、目的に応じて機器 選択が必要になります。また、複数の分析や 選択を行います。 ご依頼先に試料を返却するためには、できる ３．３．異物異物の元素分析の元素分析の事例の事例 ３３．．異物異物のの元素分析元素分析のの事例事例 限り非破壊で分析を行うことが望ましいです。 これまでに当センターで元素分析を行った そこで、本報では異物分析の手法の一つとし 異物には、塩類や無機結晶物、鉄やステンレ て、非破壊で迅速に元素分析を行うことが可 スなどの金属や石などの鉱物、塗膜片、骨、 能なエネルギー分散型Ｘ線分析による異物の 歯及び歯科材料などがあります。 元素分析について紹介 します。 結晶物や金属、石などのように無機物が主 成分 と考えられる異物は、元素分析により検 ２．２．元素分析元素分析の概要の概要 出した元素、外観や顕微鏡観察及び試料の物 ２２．．元素分析元素分析のの概要概要 元素の定性や定量分析を行う方法は、原子 性により推定を行います。石や砂などの鉱物 吸光法や ICP 発光分析法など様々な方法が はケイ素が主成分であり、鉄、アルミニウム、 あります。しかし、多くの分析方法は非破壊 ニッケル、亜鉛、マグネシウムなど様々