材料科学の基礎 - Sigma-Aldrich Analytical, Biology .PDFVIP

材料科学の基礎 Materials Science 4 有機薄膜太陽電池の基礎 有機薄膜太陽電池の 現状と開発の歴史 有機薄膜太陽電池の 光電変換メカニズム フラー レン誘導体の合成法 有機薄膜太陽電池の作製法 および素子特性の評価 有機薄膜太陽電池の基礎 松尾 豊 1 という特徴がある。そのため、有機薄膜太陽電池が実用化され 東京大学大学院理学系研究科　特任教授 れば、モバイル用充電器など、人々の暮らしを豊かにする太陽 1 matsuo@chem.s.u-tokyo.ac.j p 電池の様々な新たな用途が生まれる。また、将来、長寿命で高 効率な有機薄膜太陽電池が実現すると、太陽光発電に利用する - - ことができるようになる。そうなるとエネルギー生産における化 § 1. はじめに………………………………………………………2 石燃料の使用に対する自然エネルギー利用の割合を増やすこと § 2. 有機薄膜太陽電池の現状……………………………………2 ができ、地球に対する負荷や二酸化炭素の排出量を減らすこと § 3. 有機薄膜太陽電池の開発の歴史……………………………2 § 4. 有機薄膜太陽電池の光電変換メカニズム…………………4 ができる。 しかしながら、現状では、有機薄膜太陽電池の光電 § 5. エネルギー変換効率向上のための戦略の例………………5 エネルギー変換効率は最高約 8% であり、アモルファスシリコン § 6. フラーレン誘導体の合成法…………………………………5 太陽電池の変換効率 10% や多結晶 ・単結晶シリコン太陽電池の § 6- 1. PCBM の合成 …………………………………………6 15% から20% におよんでいない。また、用いる有機材料の安定 § 6-2. SIMEFの合成 …………………………………………6 § 6-3. フラロピロリジンの合成 ……………………………7 性や有機薄膜太陽電池の寿命について、現在議論と改良が重ね § 7. 有機薄膜太陽電池の作製法…………………………………8 られているところである。 § 7- 1. 素子作製手順 …………………………………………8 § 7- 1- 1. 基板洗浄 ………………………………………8 § 7- 1-2. 溶液塗布 （スピンコーティング）……………8 § 7- 1-3. アルミニウム電極蒸着 ………………………9 § 7-