医疗法人社団洛和会洛和会音羽病院-WAM.PDFVIP

平成 25 年 12 月 27 日 医療法人社団洛和会 洛和会音羽病院 １．施設の概要 所在地 ：京都府京都市山科区音羽珍事町２ 病床数 ：608 床 一般病床 ：428 床 （うち ICU/CCU:12 床、救急救命病棟:28 床、SCU6 床、NICU3 床） 緩和ケア病棟 ：20 床 医療療養型病棟 ：50 床 回復期 リハビリテーション病棟 ：50 床 認知症治療病棟 ：60 床 病院ＨＰ ：http://www.rakuwa.or.jp/otowa/ ２．地域及び施設の特色 洛和会音羽病院が属する京都 ・乙訓医療圏は、京都府の東部に位置 し 3 市 （京都市、向 日市、長岡京市）、1 町 （大山崎町）で構成されている。当該医療圏の人口は約 163 万人で 京都府の 2 次医療圏の中で最も人口が多いものとなっている。 洛和会音羽病院は救急医療に関し 「24 時間 365 日救急患者 100%受け入れ」を信念とした ＥＲ型救急を実践 しており、平成 24 年度には年間約 5,800 件の受け入れを行っている。ま た、地域医療機関との連携を密に行っており、紹介率 40%以上、逆紹介率は 60％以上とな っている。 ３．事業計画及び資金計画 （１）事業計画 平成 21 年に機構の融資により実施 した洛和会音羽病院の内部改修計画は次のとおり。 ① 法人内の別病院へ病床を分割 したことに伴い空いたスペースを活用 して、1 床 あたり8 ㎡を確保 し療養環境の改善を図り、がん患者等の更なる受入れを目的と した。 ② ER 内に病床を新設 し急性期重症患者に対応することを目的とした。 これ らの整備を図ることによって地域医療支援病院ならびに地域がん診療連携拠点病院 を目標としており、現在もその目標に向けて取 り組んでいる。 （２）資金計画 建築資金 （設計監理料含む） 528,021 千円 機構借入金 473,000 千円 改修面積 5,923.93 ㎡ ４．施設整備におけるポイン ト ①療養環境の改善 療養環境加算を取得するため、 １床あたりの面積を 6.4 ㎡から 8 ㎡に改修 した。その際 にはただ広 くすればいいというものではなく、家具の配置等により患者様同士が顔を合わ せずに済むよう配慮 したことや看護師が作業 しやすいような作 りにすることにも配慮 した。 例えば、看護師から病床内のボタンや手す りの位置等について意見を出してもらい、改 修時にその意見を反映させたりした。 療養環境が改善された広 くなった４床室 ②個室病床を増加 個室病床を増や し、患者様のプライバシーに配慮 した。個室病床の利用を希望する患者 様も多く、個室病床の稼働率は高い。しか し、脳卒中を患った患者様の場合は、あえて多 床室に入っていただき、耳から入る情報による刺激を脳に与えることで脳機能の リハ ビリ の一助になるよう工夫をしている。 ③スタッフステーションのオープン化 スタッフステーションをオープンカウンターにし、開放感のあるスタッフステーション にすることで患者様もスタッフとのコミュニケーションがとりやす くなったと評判であり、 スタッフの満足度も向上 している。 また、休憩室を広 くしたほか、スタッフからの意見を反映させ、休憩室はスタッフステ ーションから遠 くせず近 くに設置することで常に患者様に気を配れる態勢を整えることが できた。 患者様とスタッフの心理的距離を縮めたオープンカウンター