興居島鷲が巣海岸におけるヤドカリ個体群の定量調査.pdfVIP

愛媛大学 - Ehime University Title興居島鷲が巣海岸におけるヤドカリ個体群の定量調査 Author(s)家山, 博史; 井上, 和豊; 鉾岩, 俊二 Citation p.13-18 Issue Date1992-02-29 URL Rights Note 興居易鷲が巣海岸におけるヤドカリ個体群の定量調査 家山博史井上和豊‡・鉾岩俊二ヰヰ 　　　　　　　　（愛媛大学教育学部生物学教室） 　　　　　　　　　　（平成3年10年11月受理〕 　　　　　　　　　　　of　Gogos11ima　Is1and 　　　工αゐ0m切ηぴ搦0｛螂，〃m妙げ〃舳紡％， 　　　　　亙”m召σ”mγ∫伽，M1〃sm〃m蜆790 　　　　　　（Received　October11．1991〕 were76．5～90，5％． は　じ　め　に 　ヤドカリは空殻に入って腹部を保護する生活様式のため，その生態は空殻供給源となる地域 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　1i の巻貝相と密接に関連している．家山，等（1990）は宇和海沿岸岩礁転石海岸におけるヤドカ リと巻貝の定量調査を行ない，死殻の割合やヤドカリの利用率などについて言及した．瀬戸内 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　11 海沿岸のヤドカリについては12種報告されているが　，調査地域に生息する巻貝の種類や量と 関連づけて定量的に調査されることはなかった，今回著者らは瀬戸内海に浮ぶ興居易鷲が巣海 岸砂浜においてヤドカリと巻貝の定量調査を行たった．本論文はこの調査結果を示している． 　・現在：喜多郡内子町内子小学校 ・・現在：南宇和郡御荘町御荘中学校 13 家山　博史・井上　和豊・鉾岩　俊二 調査地ならびに方法 　松山市輿居易鷲が巣海岸の一都に40m×60n1の調査地を設けた（図1）．潮間帯上部は転石 の混じる砂底で，中，下部は砂底となり，調査枠の南側に岩礁がある．枠内に4本のラインを 　　下部　　　中部　　　上部　　潮間帯　　　13減O’F 3354N 葦秘球渋 1い。己。、㌔：。・㌔：。阯わ 斗 　10 0cm；靱　位　基　準　面 　　　　　　　　　　　　　　図1　興居易鷲が巣海岸の調査地点 陸から汀線に向って引いた．各ライン上に採集地点を，潮間帯上，中，下部名2カ所選び，30 月14日，1990年4月25日の5回行なった．採集されたヤドカリ，巻貝，その他の動物は種ごと に個体数と湿重量を測り，海藻は種同定せず総量（乾燥重量）を測った． 結果および考察 　5回の定量調査の結果を表1に示した．採集されたヤドカリは4種，巻貝は10種だった．そ の他の動物で最も個体数の多かったのはアサリで，その他にウスビザラガイ，コガモガイ，コ ウダカアオガイ，ヒライソガニなどが採集された．海藻ではアナアオサが潮間帯上部の転石に 付着していた他はすべて波浪によってもたらされたものだった．生物総量はi2月が最も大きく， 4月が最も小さかった．採集された巻貝総数の85．7％はホソウミニナで，次いでイポキサゴ王O． 4％，アラムシロカイ2．