私が体験した‘韩国経済発展史’.doc

私が体験した‘韓国経済発展史’ ―　開発独裁朴正熙政権から,反米親北盧武鉉政権まで ― 自国を取り巻く様々な課題を乗り越えて“漢河の奇跡”を為し遂げた韓国。歴代軍人大統領が推進して来た重化学工業偏重のつけが回ってきている韓国経済。金氏は、浦項製鉄という企業を通して韓国経済発展の真只中に生きてきた。この経験を通して、本日は韓国経済が抱える４つの課題にメスを入れ韓国経済の未来の展望をしようと思う。 経済不毛政権:李承晩（イースンマン）?尹潽善（ユンボソン）大統領（1948?1963） 韓国は正式には大韓民国（Republic of Korea） 　 朴正煕大統領は北朝鮮に‘千里馬運動’を意識してか、‘セマウル運動’を組織的に動員して大きな成果を収めた。 　 第１表に見られる如く、朴正権の発足当時はＧＮＰが27億ドルであったものが、政権が終わる18年後の1979年には23倍の629億ドルに増加し、国民1人当りのＧＮＰも100ドルから1,676ドルに上昇していた。その間基幹産業として、鉄鋼、造船、電子、機械、金属及び化学工業を重点的に育成した。 統治18年間の国民総生産(ＧＮＰ)の成長率は年平均8.9％の高いものになった。この間、私は製鐵産業の技術分野を担当することになった。朴正煕政権の性格 を一口で表現すれば、‘軍人主導型開発独裁経済’と言える。さらに、朴政権の経済政策の成功要因は、協力なリーダーシップに加えて、開放経済の特徴である外資導入法を1966年に制定して、必要な外国資本を導入したことによる。そして、重化学工業化の結果として、製品の販路を海外に求めざるを得なく、必然的に輸出指向型の経済路線を採用することになった。 3．重化学工業化路線を継承した全斗煥?盧泰愚政権 1979年10月に部下のCIA長官金載圭に射殺された朴正煕大統領の権力を継承した全斗煥は、国務総理より昇格して大統領に就任した崔圭夏(チェギュハ)を約１０個月あまりで押しのけて、朴正煕が終身大統領を狙って作った‘維新憲法’を利用して大統領に就任した全斗煥（チョンドゥハン）は、1980?’87年間にGNPを629億ドルから1382億ドルまで高める高度成長（約2.2倍）で、年平均成長率は7.5%という成果を収めた。さらに全斗煥より政権を引き継いだ盧泰愚は、金泳三や金大中に代表される民主化運動の闘士たちの圧力に抗し得ず、 維新憲法による‘代議員選挙’でなく、直接選挙によって大統領に選出された。盧泰愚も重化学工業化経済政策を取りつつも、従来の‘軍人主導型開発独裁経済’を“市場原理民間主導経済”に転換させて、世界で‘漢江の奇蹟’と言われる高度成長を達成した。盧泰愚大統領（1998～’92年）の5個年間でＧＮＰは1,382億ドルから3,293億ドル（約2.4倍）となり、1人当りＧＮＰは3,321ドルから7,527ドルまで約2.3倍に増加した。 　 さらに、盧泰愚政権によって、ロシアとの国交（1990年）、中国との国交（1992年）が樹立された。いよいよ時代の要請により、軍人政権から民主化政権に移行する時期になりつつあった。 ４．民主化闘士たちの政権登場、金泳三（1993～’97年） 及び金大中（1998～2002年）、軍人政権の終焉 　 1961年にクーデターで出現した朴正煕軍人独裁政権に続いて、 軍人出身の全斗換及び盧泰愚政権も国民の民主化の高まりと民主化運動人士たちの闘爭の中で、政治的に後退せざるを得なくなってきた。 　 従って、韓国の経済体制も本来の自由主義市場経済に複帰の時期に入ってきた。金泳三政権は市場を開放し、貿易自由化を促進すると同時に、国際競爭力を高め、経済を先進国型経済に発展させよう試みた。金泳三政権期間にGNPは3,293億ドルより5,136億まで伸長し、約1.6倍の増加となり、１人当たりのGNPも7,527ドルより11,176ドルに上昇し、約1.5倍に増加した。 　 金泳三政権の次の金大中政権（1998～2002年）は、1997年に発生してタイから始まった通貨危機のために韓国通貨のウォン(\)も最高47％も下落し、韓国経済は大きなダメージを受けたが、IMFその他の外貨援助を受けた。そしてIMFの勧告を受けて‘金融システム’‘労働条件’その他の条件を改革、改善して僅か2年程度で経済の成長軌道に立ち戻ることができた。 金大中政権（1998～2002年）の5個年間のGNPは 5,136億ドルより出発して5, 475億ドルで5年間全体で約1.1％の上昇率を示しており、１人当たりのGNPは11,176ドルから11,499ドルと僅かながら上昇している。 韓国産業は大企業中心の重化学工業化政策を歴代の政権が推進したため、中間材（部品類）や機械