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心理学科における教員養成に対する理念等に関する書類） 教員養成に対する理念?構想?養成する教員像 【心理学科】 心理学科は、教育研究上の理念?目的として、「幅広い心理学の基礎知識を習得した上で、現代心理学の主要領域である、 実験心理学、応用心理学、臨床心理学、発達心理学に関する専門知識と深い思考力を身につけた、社会に貢献できる人材の養 成」を掲げる。具体的には、「実験による科学的?客観的な心の分析、採用人事や社員教育、交通や作業場の安全性の追求、 心の問題への的確なアセスメントと効果的な援助、人が生まれてから死ぬまでの心の発達の探求」などである。このように心 理学は人間の思考や行動について多方面から研究する学問であり、根源的な人への関心から出発している。こうした人に対す る関心と理解は、まさに教育活動の基盤となるものであり、そうした学びを活かす職業として、学校教員は重要な位置を占め る。教科教育の充実はもちろんのこと、教科の指導のみに偏らず、生徒を全人的に理解し、道徳教育や生徒指導の素養も身に つけ、真の「生きる力」を育むことができる教員を養成することが、本学科のめざす理念である。 カリキュラムの構成は、教科に関する科目としては、日本史及び外国史、地理学、法律学、政治学、社会学、経済学、哲学、 倫理学、宗教学、心理学のすべてを網羅し、中学校１種社会科および高等学校１種公民の免許取得に必要な科目を開講してい る。このほかに心理学科としての特色あるカリキュラムが加わる。まず、１年次に「心理学概論１?２」などが必修科目とし て、２年次には「実験心理学概論１?２」「応用心理学概論１?２」「臨床心理学概論１?２」「発達心理学概論１?２」が 選択必修科目として配置され、心理学全般および各領域の基礎知識を学修する。また１年次に「心理統計法１」が、２年次に 「心理学基礎実験演習１?２」が必修科目として配置され、自ら仮説をたて、それを実証するための実験?観察データを収集 し、情報機器等を用いて処理を行い、結果について考察することができるようになる。３年次にゼミに配属され、「心理学課 題演習１?２」から４年次の「卒業研究」へと、各自の関心に応じた研究テーマを追求していく。この過程においては、研究 方法を学び、計画を立て、資料を収集し、自分の考えを明確に伝え、ディスカッションによって修正?発展させ、文章化して いくプロセスを体験できる。他にも少人数による演習、実習科目が多数配置されており、ディスカッションやプレゼンテーシ ョンの能力を養うことができるカリキュラム構成となっている。改訂された学習指導要領（社会編）においては、改善の基本 方針のひとつとして、「各学校段階の特質に応じて、習得すべき知識、概念の明確化を図るとともに、コンピューターなども 活用しながら、地図や統計など各種の資料から必要な情報を集めて読み取ること、社会的事象の意味、意義を解釈すること、 事象の特色や事象間の関連を説明すること、自分の考えを論述することを一層重視する」と述べられている。一連のカリキュ ラムによって、まず学生自身がそのような力を身につけることができ、その結果体験に裏付けられた指導を行うことができる ようになると考えられる。 さらに、選択できる学部固有科目は多岐にわたる。「認知心理学」など実験心理学領域の科目からは、認知?記憶?学習な ど人間の心と行動の基本的メカニズムを実証的に学ぶことができ、それを援用して効果的な教育方法を考えることができる。 「環境心理学」など応用心理学領域の科目からは、産業?環境における人間の行動に着目し、個人と集団という観点から、グ ループダイナミクスや効果的な学級経営、職場環境への理解を深めることができる。「パーソナリティ心理学」など臨床心理 学領域の科目からは、心の病?悩み?ストレスなど不適応問題に関する理論と、援助の技術を理解することができる。このう ち「青年期臨床心理学」では、思春期?青年期の心身の変化と不適応について論じ、いじめ?非行?不登校など学校現場に密 着した問題を取り上げ、「カウンセリング基礎実習」では、カウンセリングの初歩的な技術を学び、相手の話を聴く力、意見 を引き出す力を養う。不適応問題に対する理解と対処法は、昨今の学校現場においては不可欠であり、これらの学修は深い人 間理解にもとづいた生徒指導に役立つ力となろう。「親と子の発達心理学」など発達心理学領域の科目からは、出生から高齢 期まで生涯にわたる心の発達の過程と、家族?社会?文化との関わりを理解することができ、知的発達や学習能力にとどまら ない全般的な発達の様相を学ぶことにより、生徒理解に資するものである。このほか、「教育心理学１?２」「社会心理学２」