家庭と学校をつなぎ親子の絆を深めるPTA活動.pdfVIP

家庭教育力の強化を図る 家庭と学校をつなぎ親子の絆を深めるＰＴＡ活動 大口町立大口西小学校ＰＴＡ １ はじめに 本校区は、大口町北西部に位置し、開校当 時は田園地帯であったが、急速に住宅地とし て開発が進んだ地域である。 本校は、開校より37年目を迎えた。平成13 年３月に、地域住民・各方面の専門家などの 協力を得て完成したビオトープがある。本校 は、教育目標に「自立する子」を掲げ、自然 豊かなビオトープを通した教育やコンピュー タ教育、特別支援教育に力を入れてきた。そ して、さらに、今年度より道徳教育にも力を 【運動場から見た大口西小学校】 入れている。 ＰＴＡ会員数は、今年度405名でスタートした。これまでのＰＴＡ活動の伝統を引き継 ぎ、専門委員会の自主的な活動を大切にしながら新しい試みにも取り組んでいる。 ２ 研究への取組 (１) 研究のねらい 子どもたちを取り巻く社会環境は、日々変化している。各家庭においても、親子で の会話が減り、子どものコミュニケーション能力も低下している。また、家庭と地域 とのつながりも希薄になりつつある。 そこで、大口西小学校ＰＴＡでは、学校と家庭をつなぎ、家庭の教育力強化を図る ためには、ＰＴＡ活動の在り方が重要であり、親子で一緒に考えるための機会づくり や情報提供、親子や地域の人たちとのふれあいの場の設定などをすることが必要であ ると考えた。そして、このような活動を通して、会員の家庭教育への意識を高め、親 子の絆を深めることをねらった。以下は、活動内容の概略である。 ① 研修・広報活動の推進 ＰＴＡ会員や児童対象の講演会などを企画し、それぞれの立場で学んだことから 家庭で話し合いがもてる機会をつくる。都合がつかず参加できなかった会員には、 ＰＴＡ新聞などの広報活動を通して、家庭教育に役立つ内容の情報提供等をする。 ② コミュニケーションを大切にした活動の推進 親子がふれあい共に活動する機会を積極的に企画する。また、学校内の活動だけ でなく、町主催のイベントにも参加し、地域の人ともふれあう機会をつくる。 (２) ＰＴＡの組織 総会 役員・常任委員会 委員会 会員 専門委員会 生活委員会 厚生委員会 環境委員会 広報委員会 ３ 実践活動の概要 (１) 研修・広報活動の推進 ① 教育講演会 ６月の第１土曜日の保護者学級の折に、毎年、教育講演会を企画している。今年 度は、ＮＰＯ法人「いのちをバトンタッチする会」代表鈴木中人氏を講師に迎え、 「いのちの授業～いのちのバトンタッチ」と題した講演を聴く機会を設けた。昨年 度までは、保護者対象の講演会を行ってきたが、今年度は、５・６年生の児童も一 緒に参加するようにし、親子が一緒に学ぶ講演会とした。６歳という短い生 涯を、病魔と戦い、明るく懸命に生き抜 いた長女の姿と、初めは悲しむばかりで あった家族が、長女の姿を通して絆を強 くしていく様子やその思い、そして、ど んなことがあっても 「いのちは大切にし なくてはいけない」というメッセージを 熱く語っていただいた。この講演を親子 で聴くことにより、日々の生活では忘れ がちな、身近にある命の大切さについて 【親子で聴いた講演】 家族で話をする良い機会となった。 ② 教育講座 教育講演会で「いのちの大切さ」を学んだことから