第7章募集広报-学校法人智香寺学园正智深谷高等.PDFVIP

第７章 募集広報 １．募集広報の基本理念 私学は維持のために、定員の充足を図らなくてはならない。そして更に発展し てゆくためには、より学力到達度の高い生徒を多く集めることが必要となる。 埼玉県北部の中学生および保護者は、強い公立志向を持っている。従って、本 校は県立高校との違いをまず明確にして、中学生および保護者にアピールしなけ ればならない。今まで述べたことの繰り返しになるが、本校の強みは次の点だと 考えている。 （１）進学校としての魅力 既に触れたように、本校の４年制大学への現役進学率は、ここ数年間ほぼ80％ 程度を保っている。 この地域の県立高校の進学率と比較すると、違いは明確で ある。また県立高校では相当数の生徒が予備校に通っているが、本校では予備校 に通わなくても受験体制が整うよう、補習やサテラインなど予備校の要素を授業 の中に取り込んでいるのも特色である。 （２）浄土宗門学校としての特色 建学の精神を教育の柱に据え、人間形成に役立てている。宗教体験学習や各種 の宗教行事、宗教の授業、そして茶道や華道の授業が実施され、礼儀作法や道徳 心を身につけるようにしている。 （３）クラブ活動や学校行事が盛んな学校 クラブ活動を通じて、生徒たちは自律心や協調性、そして困難に耐える忍耐力 など、教室では学べないことをたくさん学ぶ。そしてこれらの能力は、学力と共 に将来社会人として必要とされる、とても大事な要素だと考えている。本校では すべての生徒がいずれかのクラブに所属することを推奨している。 学校行事もまた、大切な学びの場と考えている。本校では生徒会が主体となる いくつかの学校行事を実施している。それらの活動を通じて、生徒たちが充実し た高校生活を送ることを目指している。 （４）生活指導の徹底と「心のケア」体制の整備 徹底した生活指導の成果で、ルールを守る姿勢や礼儀正しさが高いレベルで保 たれている。またいじめが発覚した時には、迅速かつ徹底した対処をするので、 保護者にとっては安心して生徒を預けられる学校と言えると考えている。 心の 悩みに対しては、カウンセリングルームを開設して、臨床心理士によるカウンセ リングが受けられる体制を整備している。 ２．生徒募集体制 本校の生徒募集体制は、平成１９年度から大幅に変更された。従来、中学校や学 習塾への訪問（外訪）は専ら入試広報室職員が担当してきた。しかし、１９年度 当初に学校法人の方針によって、入試広報室が高校事務部に組み込まれたことに ともない、教員も外訪に関わるようになった。それ以来徐々に、教員の募集に占 める比重が増えていった。 学校生活のことが良くわかっている教員が募集活動の主体となり、事務がそれを バックアップするという体制は、今後とも推進するべきだと考えている。今年度 は募集と広報それぞれにチーフを置き、教頭が両方を総括する体制にした。広報 は通年で学校の現状を発信するのが仕事だし、募集は企画立案をチームで行い、 実施は全員体制で臨むべきだと考えて実施したのだが、うまく機能した面と、そ れによって起こった弊害の双方が明確になった。来年度に向けてどう体制を作る かの検討が必要だと考えている。 学校全体で取り組んでいる対外的（対中学生、対保護者）活動としては、オープ ンスクールと学校説明会、そして個別相談会がある。今年度のオープンスクール は８月に実施した。中学３年生に学校に来てもらうのが主目的で、学校説明会に つなげるための、お祭り的な催しである。 学校説明会には、学校で行うもののほかに、学外で本校が開くもの、学習塾での 説明会に本校関係者が出張するものがある。今年は学校で実施した学校説明会が ４回、学外での学校説明会が鴻巣、熊谷、行田で各１回行われた。塾主宰の説明 会は、相当数にのぼり、開催場所も多彩である。個別相談会は５回の学外実施も 含め、３０日ほど開催した。 スポーツ系のクラスは男子強化クラブに所属することが前提となっているため、 募集活動もこれらのクラブ顧問が中心となって行われている。２６年度入学生募 集では、４