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vol. 181 2015年9月 だ緩和医療＝終末期医療という誤解が患者さん のみならず医療者にもある中で、チームを運営し ていくことは困難もありましたが、関連する各診 療科の先生方、コメディカルの⽅々のご協⼒を得 て、また緩和ケア研修会などの種々の講演会、勉 強会の開催にて理解を得ながら年間４００件以上 の新規診療依頼を受けるチームとなりました。 もともと私はがんに限らず、身体疾患を持つ方 の精神症状とその治療といったいわゆるリエゾン 精神医学を専門とし、大学院では生体移植レシピ エント・ドナーの精神医学的問題について研究を ⾏いました。⾝体疾患における精神症状といって も大した問題ではないようにとらえられることも ありますが、たとえばがん医療においては、不安 神経科・精神科副部⻑ や抑うつなどの精神症状の有無によって患者やそ 林 晶子 の家族のQOLが大きく影響されるだけでなく、 がん治療へのアドヒアランスへも違いが⽣じ、結 果的には治療成績にも影響を及ぼすこともありま 近隣の諸先⽣⽅、諸施設の皆様にはいつも⼤変 す。また、せん妄のような意識障害は重篤な⾝体 お世話になりありがとうございます。 状態を反映していることがあるため、早期に発⾒ 大津赤十字病院神経科・精神科副部⻑を本年４ し対応することが必要です。 月１日付で拝命しました林 晶子と申します。どう このような⾝体疾患に伴う精神症状に適切に対 ぞよろしくお願いします。 応することで、患者さんにとってより苦痛の少な い効果的な治療が⾏える可能性があります。 私 は平成７年に京都⼤学を卒業し、東京⼥⼦ 大津赤十字病院神経科・精神科の一員として、 医大救命救急センターにて２年間研修を⾏いまし 精神症状の診断、治療、ケアについて少しでもお た。その後、京都大学医学部附属病院精神科神経 役に⽴てることができればと思います。 科、京都博愛会病院精神科に勤務し、平成１２年